皆さんはインターネットで買い物することはありますか?
私はAmazonを利用することが多いのですが、頼んだら次の日には届くことに最初は驚いていました。
「数億種類の商品を取り扱っているのに、すぐ届くのはどのようなシステムになっているんだろう」と気になったことはありませんか?
今回はAmazonの生産性が高い秘密と安全対策について、神奈川県川崎市にある、アマゾン川崎フルフィルメントセンター(以下、「川崎倉庫」といいます)の様子とともにご紹介いたします。
スピードの秘密はロボット
川崎倉庫では商品の入ったたくさんの棚がひとりでに動いています。
その秘密は、棚を持ち上げているAmazon独自のロボットを活用した物流システム、アマゾン・ロボティクスです。
このロボットは
① 約340kgまで運ぶことができる(グランドピアノほどの重さ)
② 床に貼られているQRコードでお互いの位置情報を把握しているため、ぶつからない
という特性があります。
人が棚の場所まで商品を取りに行くわけではなく、棚が人のほうに動いてきて商品をとることができるため、無駄なロス、さらにはミスもなく商品管理ができるのです。
また、商品分類はされておらず、入荷された商品のバーコードを読み取ると近くにいる棚がやってきて、空いている場所にいれればいいので直観的に作業することができ、スキルのない人でもミスなく作業をすることができます。
ロボットが導入される前は、広い倉庫内を商品を集めるために人が歩き回り、1日に20㎞以上も歩くこともあるような、肉体的にもしんどい職場でした。
また繁忙期には多くのアルバイトを雇う必要もありました。
ロボットの導入により2~4倍の効率化が図られ、人件費も大幅に削減することができたのです。
安全道場の鉄の12か条とは!?
人為ミスをなくすため、川崎倉庫には「安全道場」とよばれる研修施設があり、新人研修も徹底して行われています。
その中で教えられる安全12か条について紹介したいと思います。
1. 標準作業以外は行わない
2. 服装ルールは守る
3. 構内は走らない
4. 一旦停止で左右確認
5. 腰はまげない ひねらない
6. フォークリフト・機械類に近づかない
7. 立ち入り禁止区域に入らない
8. 定品・定位置・定量(3定)を守る
9. 声掛け励行「通ります!」
10. 事故・ケガ・故障は即報告
11. 資格者以外、ARエリアには入らない
12. 自分を守る、笑顔で帰る
構内を走らないために歩行速度の基準は10メートルあたり8秒、作業中の声掛けの音量は80db以上と決まっていて、安全道場では音量の測定器を使った研修もあります。
安全対策を見直してみよう
安全な職場づくりによって、ミスや労働災害を防ぐことは生産性を高めることにもつながります。
ロボットの導入は難しいかもしれませんが、定期的な安全対策の見直し、ルールの徹底をしてはいかがでしょうか?
今後も参考になるような安全対策事例を紹介していきたいと思います。