世界的企業のトップに数多くの信奉者がいるという「瞑想」。
米アップル社のCEOだったスティーブ・ジョブス氏も取り組んでいたことで、日本のビジネスパーソンにも広く知られるようになりました。
IBMやインテル、グーグルなど米国を代表するような企業では、瞑想が長期欠勤や離職率低下・生産性の向上にも寄与するとして、社内研修プログラムとして取り入れられているほどです。
「瞑想」というと、
・お風呂に入りながらボーっと考えを巡らせる
または
・お寺やヨガのスタジオなどで時間をかけて精神統一をする
・宗教色が強い
・・・といったイメージを持ちやすいのですが、実際のところは全く異なります。
特別な準備や場所を必要とせず、ビジネスパーソンを強くする瞑想とは、いったいどんなものなのでしょうか?
瞑想が導き出す「しなやかで強いこころ」とは
瞑想の効果については、医学・科学の面からたくさんの論文が発表されています。
以下に挙げる項目は、医学的にも瞑想の効果が立証されています。
・不安感
・痛み
・うつ病
・ストレス
・不眠症
・慢性疾患(心臓病、HIV/AIDS、がんなど)およびその治療と関連している可能性のある身体的または心理的症状
(厚生労働省推進事業 「統合医療」情報発信サイトより)
瞑想を日課として取り入れることで、筋力トレーニングのように、不安やストレスに負けない強い心が作られていきます。
さらに、瞑想はストレスや不安感を減らすだけではありません。
集中力・想像力・問題解決能力を高め、作業能率を上げる効果もあることがわかってきています。
限られた時間に最大限のパフォーマンスをしなければいけないビジネスパーソンにとって、高めたいスキルばかりですね。
ダイエット効果も期待できる
瞑想には、心以外に体に働きかける効果もあります。
具体的には、免疫力を高め、ストレスによる遺伝子への傷(酸化ストレス)を防ぐことで、慢性病やがんなどの病気そのものを減らす可能性が明らかになってきています。
また、ストレスによる暴飲暴食を防ぎ、食欲をコントロールする力が強まるため、ダイエットにも効果があります。
瞑想の正しいやり方
瞑想で間違いやすいのが、「集中して考えごとをする時間」と捉えてしまうことです。
本来の瞑想とは、頭の中を空っぽにし、別のところに意識を集中することが重要になります。
以下に、瞑想の方法を簡単にご紹介します。
用意するものは、リラックスできる静かな場所と時間だけ。特別なものは何も必要ありません。
1.毎日実施する時間帯を決める(朝や就寝前など)
2.瞑想する場所を決める(可能であれば、自然の中や騒がしくない場所)
3.リラックスできる服装で行う
4.目をつぶり、呼吸に意識を集中する
推奨されている時間は「15~25分」ですが、最初から一定時間意識を集中させるのは難しいでしょう。
筆者もチャレンジしてみましたが、すぐに注意がそれてしまったり、眠気が襲ってきたりと、トレーニングの必要性を感じました。
最初は自分の呼吸数を数えることから、1日5分程度を目安に始めるのが取り組みやすいとされています。
集中力を鍛え、心を強く穏やかにする瞑想。毎日の『スマホタイム』を少し削って、チャレンジしてみませんか?