今が旬!きのこの健康効果とは?
- 2018/11/21
- 保健師
朝晩の気温も下がり、すっかり秋らしくなってきましたね。
秋と言えば、「スポーツの秋」「読書の秋」などありますが、その中でも私が一番楽しみにしているのは「食欲の秋」です!
寒くなるにつれておいしいものも増えるので、ついつい食べ過ぎてしまう……。
そんなことはありませんか?
今回は、今が旬のきのこの健康効果についてです。
きのこに含まれる栄養素と効果
きのこは、低カロリーでビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な食材です。
多く含まれている栄養素は以下の通りです。
■ビタミンD
・カルシウムやリンの吸収を助ける
⇒丈夫な骨を作り、骨粗しょう症予防効果がある
・ホルモンや免疫のバランスを調整する
⇒風邪やインフルエンザなどの感染症、アレルギーなどを防ぐ
・肥満やがんの予防効果がある
■カリウム
・体内のナトリウムを水分と一緒に排出する
⇒血圧を下げる、むくみ解消効果がある
■ビタミンB群
・糖質代謝を助ける
・疲労回復効果
■不溶性食物繊維
食物繊維は水溶性と不溶性の2種類があります。
一般的にきのこには不溶性食物繊維が多く含まれています。
この不溶性食物繊維にも次のような体に良い効果がたくさんあります。
- 腸の中で水分を含んで膨らむため、少量でも満腹感がある
- 便秘解消
- 大腸がんのリスクを減らす
- 腸の中で善玉菌のえさになるため、善玉菌が増え、腸内環境が改善される
日本人の食物繊維摂取量は不足している
きのこにも多く含まれている食物繊維の1日の摂取目標量は1日に男性20g、女性18gとされていますが、実際の日本人の平均摂取量は14g前後と言われています。
そのため、きのこや、納豆、ひじきなどの食物繊維が多く含まれている食事を積極的にとるようにしましょう。
きのこの効果的な食べ方
きのこに多く含まれているビタミンB群やカリウムは、水溶性で水に溶けやすい特徴があります。そのため、きのこを水でざぶざぶ洗うと大事な栄養素が水の中に流れてしまいます。
固く絞った清潔な布巾やキッチンペーパーなどで拭くようにしましょう。
また、油と一緒に調理することがお勧めです。ビタミンDは脂溶性ビタミンで、油に溶けやすい特徴があります。そのため、ビタミンDを含む食材は油で炒めるなど、油と一緒に食べることで吸収されやすくなります。ただし、素揚げの場合にはビタミンDが油の中に溶けて出てしまうため、ビタミンDの摂取が目的であれば、揚げ物は衣のある天ぷらにするのがお勧めです。
きのこは体に嬉しい栄養素が豊富なうえ、味のクセが少なく、いろいろな料理にも活用できるメリットがあります。いつものお食事にきのこをプラスして、食欲の秋を楽しみましょう!
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」