労基署監督官の行動規範を制定へ!労働施策基本方針(案)
- 2018/11/20
- 労働安全衛生法
この度、厚生労働省より「労働施策基本方針(案)」が発表されました。
労働者がいかにその能力を有効に発揮することができるか、働き方改革の推進を行う基本的な考え方をとりまとめた資料です。
その中で、目を引く記載がありました!
監督官の行動規範作成!
また、労働基準監督制度の適正かつ公正な運用を確保することにより、監督指導に対する企業の納得性を高め、労働基準法等関係法令の遵守に向けた企業の主体的な取 組を効果的に促すこととし、そのための具体的な取組として、監督指導の実施に際し、すべての労働基準監督官が依るべき基本的な行動規範を定めるとともに、重大な違法案件について指導結果を公表する場合の手続をより一層明確化する。
弊社で仕事をしていると、労働基準監督署(労基署)に確認連絡をとることが多々あります。
また、さまざまな企業様より労基署からの指導内容をお聞きすることも多いので、正直「労基署の監督官によって回答や指導内容が違うのだなぁ」と感じる場面も少なくありません。
対応統一化のメリット・デメリット?
上記の行動規範も含め、今回の基本方針(案)の中で、労基署による支援・監督指導の推進が多く盛り込まれていました。
働き方改革推進に向け、国が本気で取り組むぞ!という意気込みを感じる内容となっています。
行動規範が作成され、企業がやらなければならないことが統一化されれば、間違いなく全国的に取組が進む企業が増えるでしょう。
労基署からのサポートも期待をしたいところです。
ただこれまで「労基署からの対応に差がある」という部分に関して、その地域性だったり、対象企業の状況に応じた提案・対応がされてきたことも事実であろうと思います。
今回の統一化で、そういった部分では逆に対応のハードルがあがってしまう対象企業も出てくるのではないか、という危惧もあります。
今後定められる行動規範の内容にも引き続き注視したいところです。
労基署運営への苦情受付も開始
労働基準監督官が行う監督指導など労働基準監督署の運営に関する苦情について、 メールや郵便など多様な形で受け付けることができるようにするほか、監察官制度を 活用し、監督指導の適正な実施及び公正かつ斉一的な権限行使を徹底する。
どうやら労基署の対応に関する苦情受付も開始される模様です。
監督官も大変な時代になってきましたね……