中国でのコロナウイルスによる肺炎の流行、日本ではクルーズ船内での集団感染などでコロナウイルスへの注目度があがっていますが、コロナウイルス以外にも風邪やインフルエンザ、これからオリンピックに向けたくさんの方が入国されるため、さまざまな感染症が流行するのではないかと懸念されています。
また、感染症が流行しているために、感染拡大防止・感染予防に効果のあるマスクの需要が追い付かないという状況が起きていますね。
このような状況でとても重要なのが、もともと自身が持っている免疫力を高めるということです。
免疫力とは
コロナウイルスによる感染症が注目される現在ですが、人々の歴史の中でコロナウイルスによる肺炎以外にも、SARSや新型インフルエンザ、ペストなどが大流行したのをご存じでしょうか。
その際に人々が生き残ってきたことに大きくかかわってきているのが、この免疫力です。
歴史の中でさまざまな感染症と戦いながら、人々はいろいろな免疫を獲得してきました。
1度おたふくかぜや水ぼうそうにかかっていればもうかからない・かかりにくい…などと聞いたことはありませんか?
これも人の免疫機能のひとつである免疫記憶が作用しているからです。
免疫とはたとえて言うならば、24時間365日、体内のパトロールを行い、ウイルスや細菌を捕まえたり排除してくれるものです。
この免疫がないとどうなるか……。
外敵から身体を守れないため、さまざまな病気にかかり、そして戦うこともできないため感染症により命を落とすことに繋がってしまうといっても過言ではありません。
免疫は、感染症のみでなく日本人の国民病である「がん」にも作用しており、免疫力を高めることでがんへの罹患率も下げるといわれています。
この免疫力、人には必ず備わっているものですが、生活習慣や加齢などにより力を強めたり弱めたりと変化していきます。
では、どうすれば高い免疫力を維持できるのでしょうか?
答えのひとつが運動です。
なぜ運動が有効なのか
体温が1℃上がると免疫機能は一時的に大幅アップします。
風邪をひいたときに熱が出る理由のひとつが、熱を出して免疫機能をアップしているためです。
逆に体温が1℃下がると免疫力が30%下がるといわれています。
それほど、免疫力への体温の影響は大きく、これは免疫細胞が血液中に存在しているということが大きく関係しています。
血流が悪いと、パトロール中に血液内に異物を見つけても、素早く捕まえたり攻撃し排除することができなくなってしまうのです。
そのなかで運動は、身体の代謝を良くし、体温を上げる効果があるため、免疫力を高めることに貢献するというわけです。
どんな運動をしたら良いの?
運動であればどのような運動が良いのかというと、実は身体にいいと思われがちな、ジョギングなどの激しい有酸素運動は注意が必要です。
激しい運動はしているときには免疫細胞が活性化するのですが、終わった後は、免疫力が下がってしまうといわれています。
どの程度下がってしまうかというと、フルマラソン後50~70%の人が風邪をひいてしまうといわれるほどです。
これは、運動に慣れていない人ほど顕著に表れるといわれています。
そのため、免疫力を上げるための運動にはマラソンなどの激しい持久力運動・ジムでの激しい運動はおすすめしません。
では、どのような運動が良いのかというと、30分程度のウォーキングや身体の体温を上げるのに効果のある筋トレです。
免疫力はストレスの影響も大きく受けるため、自分が「これならばできそう」と思う運動を続けていくことが免疫力向上には効果大です。
これからの時期、桜もきれいに咲き始めます。
今年は、免疫力向上のために川沿いなど歩きながらお花見をしてみてはいかがでしょうか。