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- ウィルスに負けない身体つくり~免疫力アップに効果的な食品と食生活を知る~
感染症対策の基本
新型コロナウイルス感染症が世界各地に広がっています。
厚生労働省は一人ひとりができる新型コロナウィルスを予防する方法として、インフルエンザと同様に「手洗い」「咳エチケット」など通常の感染症対策を推奨しています。
また、普段から、十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めることの重要性についても触れています。
そこでこちらでは、免疫力を高めるために食事から気を付けるポイントをお伝えします。
特に高齢者や持病のある方、妊娠中の方など免疫力が低下している方に意識していただきたいです。
上記にあてはまらない方も、免疫力の弱い人の方が重症化しているケースが多いことから、症状が重くなることを防ぐためにも、普段の食事から免疫力を高められるようにしておきましょう。
現代人は免疫力が下がっている?
免疫力とは細菌やウイルスなど外部の侵入物から体を守り、病気を防いで健康を維持しようとする力のことです。
免疫力は20歳代をピークに、その後少しずつ低下していき、40歳ではピークの半分にまで下がります。
低下する原因として、加齢や睡眠不足、精神的ストレス、疲労、乱れた食生活など様々です。特に、そのような要因がたくさん溢れている現代人の生活においては、一人ひとりが低下を防ぎ、自分自身の体を守ることが大事になってきます。
免疫力を高める食生活
免疫力を高める働きをする食品は多々ありますが、基本として主食・主菜・副菜の揃ったバランスの良い食生活を心掛けることが大切です。
そして、そのような食事を摂っていく中で、特に免疫細胞の材料となるたんぱく質と腸内環境を整える発酵食品や食物繊維の含まれた野菜類や海藻類などを十分にとるようにしましょう。
免疫力を高める食品
① 免疫細胞の材料をとろう
たんぱく質(肉類や魚介類、大豆製品、卵、乳製品など)は私たちの筋肉や皮膚、内臓、免疫細胞など体を作るために大事な材料です。
肉や魚などの動物性たんぱく質は体に必要な必須アミノ酸がバランス良く含まれているので、効率的に免疫細胞をつくることに役立ちます。
特に、魚は中性脂肪や悪玉コレステロールを軽減させる働きのある不飽和脂肪酸(DHA・EPA)が多く含まれているので積極的にとっていただきたいものです。
また、大豆製品は粘膜の強化や疲労回復に役立つビタミンB群、腸内環境を整える食物繊維が多く含まれているのでおすすめです。
② 腸内環境を整えよう
人の腸には体全体の免疫細胞の6割以上が存在しています。
腸は口を通して体内に入ってきた病原体を食い止める働きがあり、腸内環境を整えることが、免疫力を高めることにつながります。
良好な腸を保つためには善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌、麹菌等)を増やすことが重要であり、「善玉菌を多く含む食品」と「善玉菌のエサとなる食品」をとることがカギとなります。
善玉菌を多く含む食品はヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品です。善玉菌のエサとなる食品は、食物繊維の含まれている野菜類・海藻類・きのこ類・いも類や、オリゴ糖の含まれている野菜類・豆類・果物類です。
これらの食品は意識していないと十分にとる機会がない方も多いと思いますので、不足していると感じる方は、日々の食生活に取り入れてみてください。
ただ、食事から免疫力を高めるために、今回紹介した食べ物をはじめ、これだけをとればいいという食品はありません。
バランス良く多様な食べ物をとるようにしていきながら、これらの食品も十分にとるように心掛けましょう。