2015年度末に労働安全衛生法が改正され、本年から会社でストレスチェックを実施するという方も多いと思います。
ストレスチェックで「高ストレス」と判断されたら、大切なのは診断結果を放置せず、すぐに対策を取ることです。
労働時間、労働環境や人間関係については、すぐに改善が見込めないこともあるでしょう。
けれど、結果が届いた翌日から改善できるのは、ご自身のライフスタイルです。
その中でも、食事とストレスという側面から、ビジネスパーソンでも取り入れやすい改善法をお伝えします。
自分でコントロールしやすいのが「朝食」
1日3食しっかり食べている・・・という方でも、最もメニューを調整しやすいのが「朝食」です。
昼食は同僚との付き合いや外食でのメニュー制限があります。
また、夕食は家庭でメニューが決められていたり、急な飲み会や残業が入ることも多いため、
昼食以上に調整が難しくなります。
朝食は、出勤前の限られた時間ではあるものの、他人や仕事の影響を受けにくいため、
忙しいビジネスパーソンにとっては変化をつけやすい食事だといえるでしょう。
おすすめは全粒粉・雑穀の活用
ストレスを感じやすい人は、意識してセロトニンを分泌させる栄養素を摂る必要があります。
セロトニンは、脳内の神経伝達物質で、心を安定させ、眠りの質を向上させます。
さらに、うつ病の発症にもかかわっているため、強いストレスを感じている人には欠かせない物質なのです。
セロトニンを効率よく体内で増やすためには、セロトニンの原料となる『トリプトファン』を摂取しなければなりません。
トリプトファンは体内では合成されないため、毎日一定量を欠かさずに摂取するのが望ましいとされています。
それでは、一体どんな朝食がお薦めなのでしょうか?
手軽・安い・続けられる朝食とは?
トリプトファンが多く含まれる食材は以下のようになります。
・牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品
・納豆、豆腐、味噌、醤油などの発酵食品
・小麦胚芽
・魚類
・ナッツ類
・卵
・バナナ
野菜たっぷりのお味噌汁に玄米、お漬物といった朝食が理想的ですが、
朝は忙しく調理の時間が取れなかったり、1人暮らしで朝食を作る習慣がない場合も多いでしょう。
そのような場合、小麦胚芽(オールブラン)入りのシリアルを活用してみてはいかがでしょうか。
シリアルにヨーグルトをかけ、余裕があればバナナも添えると、簡単で栄養価の高い食事になります。
大切なのは、【・毎日 ・手軽に ・続けられる】ことです。
シリアルとヨーグルトとバナナ程度でしたら、1週間1000円以内で済むのも続けられるポイントです。
オフィスでしか朝食を摂れない方は、グラノーラ(穀物)入りのクッキータイプの栄養補助食品が市販されています。
コンビニエンスストアやドラッグストアでも手軽に購入できますので、買い置きにも便利です。
ストレスに負けない体づくりを!
ストレスに負けない体づくりには、食事以外にも、睡眠・運動・飲酒・喫煙など、様々な要素が関わっています。
1度にたくさんのことを始めるのは難しいものですが、取り入れやすい習慣から、1つずつ変えていけると良いですね。
もちろん、ストレスが原因で明らかに体調不良を感じている場合は、迷わず産業医・保健師・医療機関へご相談ください!