今まで生きてきて救急車に乗った経験はありますか?
生きてきて一度も救急車には乗ったことがない方も多いかと思います。特に一人暮らしでは、自分だけの判断になるので、救急車を呼ぶかどうかの判断に迷う人は多いのではないでしょうか。
私自身、約30年間生きてきて、病気とはほぼ無縁だったのに、昨年は2度も救急車のお世話になる機会がありました。
そんな”いざ”という時のために、覚えておいて損はしない番号を紹介したいと思います。
救急車を呼ぶか迷ったら「#7119」
私は胃腸炎、尿路結石と1年間に2度も救急車のお世話になりました。どちらも共通していたのは、急に身体に体調の変化が起こったり、激痛がきたことです。
もちろん今まで自分自身では救急車を呼んだことがなかったので、深夜ということもあり、心理的に「119」を呼ぶことにハードルを高く感じ、痛みを我慢しながら症状について調べていました。
その時に見つけたのが「♯7119」です。
「♯7119」とは救急安心センター事業のことをいい、電話を掛けると「緊急性のある症状か」や「すぐに病院を受診する必要性があるか」等を医師、看護師、トレーニングを受けた相談員等が電話口で症状などを聞き取り、緊急性があるかどうか判断します。相談内容から緊急性が高いと判断された場合は、迅速な救急出動につなぎます。
胃腸炎で「#7119」に掛けた際の実際のやり取りについて
筆者「気持ちが悪くなり2度ほど戻して、現在熱があり、身体が痺れてきて辛い状況なんですが、どうしたらいいでしょうか?」
#7119「今日の食事は何を取られましたか?」
筆者「夜は刺身を食べましたが、お昼に友人家族と会っていて、友人の子どもが戻してしまいました」
#7119「食中毒に加え、ノロウィルスや、ウィルス性の胃腸炎などの可能性もありますね。痺れは緊張からくることが多いので、一旦一緒に深呼吸しましょうか。水分は摂られてますか?」
筆者「水分は取ってますが、先程よりも身体が麻痺してしまい、ベッドから起きるのがつらい状態です」
#7119「今はご自身で歩ける状態でしょうか?今から救急でかかれる病院を探します」
筆者「ありがとうございます。自身の足で歩くのは少し厳しい状態です」
#7119「わかりました。119にお繋ぎしますので、このままでしばらくお待ちください」
約15分くらいのやり取りでした。
その日の食事内容や過ごし方や、コロナの濃厚接触の有無など細かく話を聞いていただいて、症状の相談など親切に対応いただきました。
この時は救急車を呼んだほうがいいという結論になり、そのまま電話を消防に転送をして救急車を呼んでいただきました。
緊急性が高くない場合も、相談や応急手当のアドバイスがもらえます。
「#7119」では緊急性がそこまでではないと判断された場合、「後日病院に行ってくださいね」で終わりではありません。
相談員が、診察が可能な近くの医療機関の電話番号を教えてくれたり、その症状に応じた応急手当のやり方をアドバイスしてくれたりするので、電話を切った後にも自身でどうすれば良いかがわかります。
ですので、「#7119」は心理的にも躊躇することなく掛けることができます。
どこが対応範囲なの?
救急安心センターは原則24時間365日利用可能ですが、全域で実施しているのは宮城県・茨城県・埼玉県・東京都・新潟県・京都府・大阪府・奈良県・鳥取県・山口県・徳島県・高知県・福岡県(2023年1月現在)となっており、北海道や広島県などでは一部地域で実施しているところもあります。
まだまだ全国的には広く普及していませんが、都市部は広くカバーされているので該当エリアにお住まいの方は、”いざ”と言うときのために「#7119(救急安心センター事業)」を覚えておくと便利です。
<出典>
・総務省消防庁