自律神経が乱れている? 今すぐできる3つの整え方

自律神経が乱れている? 今すぐできる3つの整え方

新しい年度が始まり、まもなく2か月。
心身の調子はいかがでしょうか?
4月は異動で職場環境や人間関係に変化が、また5月は朝晩の寒暖差が大きく、仕事や生活の「変化」を感じる季節ですね。
また、コロナ禍の自粛生活で心身の疲れが溜まっている方も多いのではないでしょうか。
特に春は、このようなことが原因で自律神経が乱れ、心身の不調を感じるという方が多くなります。
「最近、疲れが抜けないし、なんだかしんどい」、「特に原因は見当たらないけれど、謎の不調がある」などと感じる方は、一度自律神経に注目してみましょう。

自律神経とは~生命維持のためにはたらいている~

自律神経は、脳と臓器をつなぐライフラインのような役割をしており、臓器や血管などの活動を調整し、生命を維持するために働いています。
心臓を動かす、呼吸をする、食べたものを消化吸収するなど、これらはすべて自律神経によってコントロールされ、自分の意思とは関係なく、24時間働き続けています。
自律神経は、交感神経と副交感神経の2つに分かれており、前者は身体を活発に動かすときに働き、後者は身体を休めるときに働きます。
この2つがバランスを取りながら体の調子を整えてくれていますが、ストレスを受けると、そのバランスが乱れ、自分でも気づかないうちに体調を崩してしまうことがあります。

自律神経の状態は大丈夫?~自分でできるセルフチェック~

先述したように、コロナ禍での自粛生活や、生活習慣の乱れ、職場環境の変化、人間関係の悩みなどさまざまなことがストレスの要因になります。
以下の項目に一つでも当てはまれば、自律神経が乱れているサインとなります。
また、チェックした数が多ければ多いほど自律神経の乱れ度が大きい可能性が高いです。

・ すぐ疲れる
・ やる気が出ない
・ 風邪をひく回数が多い
・ むくみが気になる
・ 頭痛がある
・ いつも不安
・ 気が散漫になりやすい
・ 理由もなくイライラしやすい
・ 手足が冷たい
・ 肩が凝っている
・ 緊張しやすく、ストレスを受けやすい
・ 腰痛がある
・ いくら寝ても疲れがとれない
・ 思考力、決断力が低下した気がする
・ お腹の調子が悪く、便秘か下痢の症状がある
・ 肌は乾燥気味、髪はパサパサしている

自律神経を整えるおすすめの方法3つ

乱れた自律神経を整えるためには、規則正しい生活リズムを心がけることが基本となりますが、その中でもおすすめの方法を3つ紹介します。

【食事】肉+抗酸化成分を積極的に

自律神経の原料となる栄養素はたんぱく質(植物性より動物性たんぱく質)です。
肉や魚、卵などは毎日欠かさず積極的にとりましょう。
ただし、動物性たんぱく質には脂肪がつきものです。
脂肪をとりすぎると、余分な脂肪が血液中で酸化し腸内環境の悪化につながります。
そうならないためには、抗酸化成分が豊富な野菜や果物を一緒にとればOKです。
たとえば、お肉を食べる時は野菜の付け合わせやサラダを一緒に食べたり、野菜と一緒に料理されている野菜炒めなどを選んだり、食後に果物を摂るなど工夫してみましょう。

【運動】適度に体を動かして血流を促す

デスクワークや在宅勤務などで長時間座ったままでいると、血の巡りが悪くなります。
これも自律神経のバランスを崩すことにつながりますので、体を動かして解消しましょう。
たとえば、デスクワークの合間に20回スクワットをする。
これだけで血流は改善されます。
また、朝夜に3~5分の簡単なストレッチをするのもおすすめです。
寝起きの縮こまった体や、疲れや凝りをほぐしてくれます。
他にも、エスカレーターやエレベーターを使わず階段を使う、歩くときは背筋を伸ばして姿勢を良くするなど、日頃の習慣を少し変えるだけでも十分血流は良くなります。

【メンタル】今やるべきことを一つずつ

仕事でもプライベートでもやるべきことを「あれもこれも」と焦って考えてしまうと、自律神経が乱れる原因になります。
やるべきことがたくさんありすぎるとき、まずは思いついたことをメモに書き出してみましょう。
リストアップする項目は小さなことでも大丈夫ですので、それぞれに優先順位をつけます。
重要なのは決めた順番の通り、優先すべきことに集中し、一つずつ確実に処理していくことです。
リストをやり遂げることで自信と達成感が生まれ、自律神経の安定にもつながっていきます。

<参考文献>
小林弘幸『眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話』(2020年、日本文芸社)

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中村 有紀株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

行政や健診センターにて幅広い年代の方々と関わる中で、働く世代の健康づくりの難しさを痛感すると共にその重要さを感じ、現在は産業保健師として活動しています。
仕事で忙しくご自身の健康に目を向ける機会が少ないという方々にも、役立つような健康情報を分かりやすくお届けしてきたいと思います。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士
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