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【シリーズ:兼業時代を生きていく】 第1回 私はこうして兼業ワーカーになった
- 2020/1/24
- ワークライフバランス, 働き方改革
最近は「兼業・副業」という言葉がトレンドですね。
大企業が兼業を解禁したとなればこぞってメディアが取り上げます。
企業で働きながら週末だけ別の仕事をしている人がインタビューされたり、あるいは企業が「兼業前提」で人を採用したり、枚挙にいとまがありません。
また、人生100年時代を見据えると、定年が付き物の会社員ライフだけでは不安になる人も多いと思います。
「何か兼業、副業したほうがいいのかな」と考え始めている人も多いことでしょう。
一方で、周りを見ても、兼業・副業をしている人は決して多くないのが事実です。
そこで今回からシリーズ「兼業時代を生きていく」として、ドクタートラストに所属しながら兼業ワーカーとして働いている筆者が、
・いかにして兼業ワーカーになったか
・兼業ワーカーの実態
などをお伝えしていきます。
1回目は、私がどういった経緯で兼業ワーカーになったか、そして社内の反応などを紹介します。
自己紹介~勤務時間は週20時間~
まず、どのような兼業ワーカーであるか自己紹介をします。
現在、私はドクタートラストに時短勤務の正社員として所属しながら、作家として活動しています。
ドクタートラストでの労働時間は具体的には週あたり20時間です。
どうして週あたり「20時間」なのか、それは社会保険の加入要件が「週の所定労働時間が20時間以上」だからです。
<社会保険の加入要件 以下①~⑤をすべて満たしていること>
① 週の所定労働時間が20時間以上であること
② 雇用期間が1年以上見込まれること
③ 賃金の月額が8.8万円以上であること
④ 学生でないこと
⑤ 従業員数が500人以上であること。もし500人以下の場合は「労使の合意」が必要
労働時間20時間は、フルタイム正社員の半分であるため、額面上の給与支給額も、フルタイムの半額です。
また、有給休暇の付与数も労働時間に応じて、やはり少なくなっています。
もっとも、労働時間がフルタイムの半分だからといって、業務量が半分になる…ということは決してないので、勤務時間中は猛烈な勢いで働いている(はず)です。
いかにして私が兼業ワーカーになったか
ここまで現況をご紹介しました。
とはいえ、最初から前述のような働き方であったわけではありません。
もともと私は学生時代より、商業誌での執筆を行っていました。
文章を読んだり、書いたりが好きな人間というのは、えてして新聞社や出版社で働きたいと思うもの……。
私もご多分に漏れず、大学卒業後は出版社に勤め、営業部門を経て編集者として働いていました。
しかし、働いてみて思ったのは「書く仕事」と「編集する仕事」には大きく違うということです。
憧れの出版社に入ったものの、「やっぱり書きたいな~、作家として人生を全うしたいな~」という気持ちが強まってきました。
学生時代にお世話になっていた先からも「またうちで書かないか」と話をもらい、そういった後押し(誘惑ともいいますね)が、この気持ちをより膨らませていったのです。
悲しいかな出版社で働いていると、競合の関係もあり、なかなか「よそで書く」というのはできません。
そこで筆者が考えたのは、「ならば、執筆活動を容認してくれる会社に移ればいいのでは?」ということ。
2016年に転職活動を始めます。
その中で出会ったのがドクタートラストでした。
「兼業で執筆活動? どんどんやったらいいと思うよ」
会社側の担当者があまりにも寛容で、肩の力がへなへなと抜けたのを覚えています。
余暇の時間は自分の生活を充実させるためのものという考えが会社側にはあったようです。
そんなこんなで2017年2月、ドクタートラストに入社しました。
2020年現在もドクタートラストは4年前と変わらず、「やりたいならどんどんやればいい」のままです。
ドクタートラストで数年働いたせいで「これが普通」の感覚でいるのですが、他社で働いている知人たちから話を聞くと、実はそうでもないみたいですね。
企業が「副業容認」の方向に舵を取ると、「副業解禁!」と一大決意のように紹介されるのを目にします。
内心「そこまで仰々しく公表することだろうか」と思ってしまいます。
入社当初の私はフルタイム正社員として働き、帰宅後の時間や週末、または有給休暇を執筆や取材の時間として、「副業」的な執筆活動を行っていました。
しかし少しずつ執筆量が増えていき、有給休暇(ドクタートラストは初年度から20日与えられます)だけでは、それらをこなすのが困難に。
そこで、会社に相談したところ、「ならば好きな働き方を選んだら?1週間の労働時間が20時間なら社会保険に入れるよ」と提案をもらいました。
会社側があまりにも寛容で、またもや肩の力がへなへなと抜けてしまいました。
2018年7月のことです。
以来私はドクタートラストで週あたり20時間の労働をしながら、「兼業」で作家活動を行っています。
兼業ワーカーに対する社内の反応~時短勤務も兼業も会社次第~
このような経緯を経て、時短正社員として「兼業」をしています。
この時短に対しては、社内からの反応が気になる人も多いかもしれません。
私の場合、時短勤務に切り替えて1年半が経過しましたが、社内の人から何か言われたことはありません。
むしろ「執筆した記事読んだよ!」と温かい声をかけてもらえたり、著書を購入いただいたりと、ありがたい限りです。
周りの人の温かい反応はドクタートラストだからこそかもしれません。
実はドクタートラストには、フルタイムで働いていない人があちこちにいるのです。
子育てのために、遅めの出勤かつ早めの退勤にしている人もいれば、別の活動を行うために「週4日勤務」という人もいます。
また、それぞれの出勤予定などはグループウェアで管理しているため、打ち合わせの予定なども、スケジューラーで調整すれば済むので、そこまで大変ではありません。
ドクタートラストの風土に慣れた身となっては、以下のようにすら思います。
・ 会社が人の働き方を拘束(副業、兼業を禁じる)してなんのメリットがあるのだろうか
・ 異なる事情を抱えている従業員全員に同じ働き方(9時5時のような)を強いる必要はあるのだろうか
労務管理の面からは、シンプルなほうが効率はいいのかもしれませんが、果たしてそれ以上の利点は思い当たりません。
今回は、自己紹介もかねて、兼業ワーカーになるための経緯を書きました。
次回は、「副業ワーカー、兼業ワーカーにあこがれる人たちへ」というテーマでお伝えします。
お楽しみに!