労基署への報告書類がインターネット上で作成可能に
- 2019/12/7
- 産保新聞ニュース
2019年12月2日、厚生労働省は「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」(以下、入力支援サービス」)を開始しました。
入力支援サービスは、労働基準監督署への報告書類のうち、安全衛生にかかわるものをインターネット上で作成できるようにするものです。
産業医選任報告書やストレスチェック結果報告書がインターネット上で作成可能に
入力支援サービスで対象となる申請書は以下の4種類です。
① 定期健康診断結果報告書
② 心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書(ストレスチェック結果報告書)
③ 総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告
④ 労働者死傷病報告(休業4日以上)
上記①②は毎年提出する申請書なので、担当者が同じであれば「昨年はどうやって書いたっけ」と過去のファイルを漁っていたことと思います。
しかしながら、新たに担当となり、なおかつ前任者が退職などで不在の場合、あるいは従業員数50名を超えて初めて③を提出することとなった場合、書類1枚とはいえ、細かい点も含めて慣れない人には記入のハードルが高かったと思います。
実際に「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」を実際に使ってみた
入力支援サービス、どれくらい支援をしてもらえるのでしょうか。
実際に入力画面を開いてみました。
入力支援サービスは以下URLより無料で利用することができます。
https://www.chohyo-shien.mhlw.go.jp/
利用登録などは必要ありません。
サイトにアクセス後は、どの申請書を作成する場合でもまず「帳簿作成メニュー」をクリックします。
帳簿作成メニューとして、以下4種類の申請書名が出てきますので、作成したいものをクリックしてください。
・ 労働者死傷病報告
・ 定期健康診断結果報告書
・ 心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書
・ 総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告
あとは必要な箇所を入力していくだけです!
もし、何を入力したらよいかわからないときは、画面右上にある「入力項目の説明▼」をクリックしてみてください。
解説が表示されます。
入力が完了したら「帳簿を作成する」をクリックしてください。
入力の誤りが未入力部分があるときは、エラーメッセージが表示され、その先に進めないようになっています。
すべてが完了すると、申請書の形式で印刷をすることができます。
また、PDF形式での保存も可能ですので、念のために保存をしておくことをお勧めします。
申請は従来どおり「労基署に提出」
入力支援サービスは上記のとおり、簡単に申請書を作成することができ、大変便利ではあるものの、いくつか注意点があります。
まず、あくまで「入力支援」のサービスであることから、申請書の提出はインターネット上でできません。
作成、印刷した書類は、従来どおり労働基準監督署に提出することになります。
また前述のとおり、登録等は必要ないのですが、その代わりに「インターネット上に保存」ができません。
たとえば入力を途中でいったん止め、後から続きを入力するような場合は、入力画面で「帳簿入力データを保存する」を選択し、ご自身のパソコンに保存することになります。
このとき、入力した内容はXML形式のファイルとして保存されます。
再び入力を開始するときには、帳簿入力画面で「帳簿入力データの読み込み」をクリックし、保存内容を読み込んでください。
さらに、入力支援サービスで申請書を作成する際には、「労働保険番号」の入力が必須となっています。
労働保険番号を持っておらず、未入力のまま「帳簿を作成する」をクリックしても、エラーメッセージが表示され、その先に進むことができません。
労働保険番号のない事業場はこれまでどおり、手書きで入力することになります。
画像付きの詳しい解説が「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」の「サービス利用方法」にあります。
あわせてご参照ください。