そもそも電子タバコとは?
電子タバコとは、様々なフレーバーのついた液体のリキッドを水蒸気にして吸引するタバコの様な器具のことを言います。
リキッドを水蒸気化する時には電気を使い、たばこを吸う感覚を味わえるグッズです。
火を使わず、リキッドはニコチンが無いタイプのものもあり、禁煙グッズとしても注目を集めて大変人気となっています。
ちなみに、最近品薄で話題のアイコスなどは、ヒートスティック型たばこといい、たばこ葉を電気で加熱し蒸して、ニコチンを含む蒸気を発生させるという仕組みになっており、煙は発生しませんが、法律上や税法上では一般的なタバコと同じ扱いになります。
法律上ではタバコと分類されない電子たばこですが、禁煙化が進む公共の場や職場での使用は許されるのでしょうか?
海外の電子タバコ事情
電子タバコが日本よりも浸透しているアメリカの状況を見てみると、例えばエクソンモービルは喫煙スペースでの電子タバコの使用を認める一方、CVSケアマークは企業敷地内での従来のタバコ同様、電子タバコの使用を禁じています。
また、スターバックスやウォルマートでは顧客にも従業員にも電子タバコを禁止していますが、マクドナルドの店舗では、どちらにも使用を認めています。
州全体の法律を見てみると、米国24州とワシントンDC.では職場での喫煙を禁じていますが、電子タバコも対象に加えているのはニュージャージー、ユタ、ノースダコタの3州にすぎません。
上記の状況から、職場での電子タバコの使用は「喫煙」とみなさないという考えが主流だと言えるでしょう。
今のところ、企業と使用者の裁量に依存
職場での電子タバコの使用はこれまでのところ、大半の従業員や雇用主にとって扱いが難しい問題だといえるでしょう。
企業は従業員に禁煙を促したいと考えていますが、職場で電子タバコを使用することを容認すべきかどうかについては、確信を持てずにいるようです。
電子タバコ愛好家のなかには、職場での電子タバコの使用は「喫煙」ではなく「禁煙」行為にあたり、使用の制限は労働者としての権利を阻害していると主張する人がいます。
対する雇用者の多くは、これらの使用が「喫煙」にあたるのか「吸引」にあたるのか、対処を決めかねています。
また、たとえ職場や禁煙スペースでの電子たばこの使用が認められている場合でも、非喫煙者の中には同僚や友人がすぐそばで電子タバコを使用することに嫌悪感を抱く人もいるでしょう。
職場での電子タバコの使用については、いまのところ、企業の裁量と使用者当人のモラルに委ねられているのが実情となっているようです。