『アサーション』で上手なビジネスコミュニケーションを!
- 2016/6/27
- 労働環境
大切なのは「言い方」「伝え方」
自分の気持ちや考えは、やはり言葉で伝えようとしなければ相手には伝わらないものですが、その際「どのように伝えるか」はとても大事ですよね。
同じ内容であっても、「言い方」「伝え方」によって、物事は好転も暗転もする可能性があります。
そこで、より良い人間関係を構築するためのコミュニケーションスキルの一つ『アサーション』をご紹介したいと思います。
アサーションとは、自分と相手を大切にする表現技法のことで、一方的に自分の意見を押し付けるのでも、我慢するのでもなく、お互いを尊重しながら適切に自己表現をする方法です。
自己表現には、大きく3つの方法があります。
あなたはどのタイプでしょうか?
①ノンアサーティブ
自身の意見を押し殺し、他に合わせる
②アグレッシブ
自分を中心に考え、自身の考えを主張する
③アサーティブ
相手の主張を尊重しつつも、自身の主張を発する
望むべきはWIN-WIN
人は「感情の生き物」です。
コミュニケーションにおいて、「怒り」「不安」「興奮」など様々な感情に襲われる場面があるでしょう。
しかし、正しいことであっても、感情的に気持ちをぶつけてしまうと、せっかく伝えたいはずのメッセージが残念ながら相手に伝わりにくいことがあります。
伝えたいメッセージが相手に伝わらないことは、自分にとっても得策ではありません。
望むべきはWIN-WIN(自分と相手どちらもが利益となる)ですよね。
自分の気持ちを正直に率直に、その場にふさわしい方法で表現し、また相手が同じように意見を話すことを人にも薦めることができるのがアサーションのスキルです。
結果として意見がぶつかることもありますが、お互いに意見を出し合い、譲ったり譲られたりしながら双方にとって納得のいく結論を出すのが、理想的なコミュニケーションではないでしょうか。
断るときは代替案を
ところで、あなたは「NO」を言えますか?
本当は嫌なのに断ることができず、後でモヤモヤしてしまうことはありませんか?
断る権利は、誰もが持っています。
しかし、やみくもにNOを使うのは仕事をスムーズに進める上ではナンセンスですよね。
仕事ができない人、融通が利かない人という印象を与えてしまうかもしれません。
上手に断るポイントは、
・自分の気持ちや状況を伝える
・相談してみる
・譲歩案を出してみる
断らなければならないときには、はっきりと意思を伝える必要がありますが、その際に大事なことは、相手の要求と自分の状況との差を明確にして、譲歩案を出すなどの工夫です。
断られた側の状況にも配慮し、相談し、一緒に解決策を考えてみるという姿勢が大切です。
×「そんなこと急に言われても無理です」
○「今日は○○の予定があるので、○○の方法はいかがでしょうか」「明日以降ならできますが、いかがでしょうか」
YOUメッセージよりも「Iメッセージ」を
また、よく言われることですが、人との付き合いにおいて、他人を変えることは極めて困難です。
部下であろうと上司であろうと、相手を変えることは容易ではありません。
コミュニケーションがうまくいかない場合には、「自分を変えてみる」ほうが賢明なのです。
その際、効果的なのが「主語」の使い方です。
①YOUメッセージ「あなたは○○ですよね。」
相手を責めたり決めつけたりしてしまいがちです。無意識に相手への評価が含まれます。
②Iメッセージ「○○なので、私は嬉しい。」
自分の気持ちを伝えることができるため、相手はメッセージを受け入れやすい。相手への評価は含まれず、対等です。
人間関係をスムーズにするために、適切な自己表現『アサーション』はとても大切です。
日頃、どのような会話をし、自分の伝えたいことを伝えられているか、相手の話をよく聴いているか、見つめ直してみてはいかがでしょうか。