休職者との連携をどうするか?
- 2019/6/26
- 労働環境
休職者が出てしまったことがある企業の人事担当者から困った事案としてよく聞く内容があります。
・休職者と連絡が取れなくて困った
・休職者がどういう状態なのかわからなかった
・急に「復職可」の診断書を提出され困った
これらに共通して言えるのは、休職に入る際に休職者と事前取り決めができていなかったことが要因ということです。
今日はそうなる前に、休職者との連携について考えてみましょう。
休職に入る際に連絡手段を決めておきましょう
休職中の労働者の状態・状況を、会社として把握しておくことはとても大事なことです。
症状はどうなのか、復職意欲の有無、復職の希望時期などを把握しておかなければ、復職後のスムーズな受け入れ準備も難しくなります。
メール・電話などの手段は問いませんが、定期的に連絡をくださいね、と休職に入る際には本人に伝えるようにしましょう。
また、連絡がない場合には、会社からも連絡する事があることも伝えておくようにします。
ここでのポイントは、連絡をする人を事前に決めておくことです。
毎回違う人から連絡が来ると、休職者も混乱してしまいます。
個人情報の問題もあるので、直属の上長などではなく人事担当者から担当者を決め、その人が連絡窓口になるとよいでしょう。
連絡の頻度を決めておく
休職に入りたての場合、多くは症状が重いことが予想されます。
この場合、連絡を入れることと決めておいても、従えないこともあると思います。
そういった際には、連絡窓口の方から調子がいい時に連絡くださいね、とメールをしておくことが有効です。
連絡の頻度の目安は、1ヶ月に1回程度でしょう。
また、復職時期が近くなってくると、もう少し増やすことも必要です。
ただ、いくらメールをしても返事がないこともあります。
そういったことをなくすためにも、可能であればご家族とも連絡をとれる手段を確保しておくことが有効です。
これらは、休職に入るときに本人に伝えておくべきことですが、大抵の場合、理解力・判断力が低下してしまっていると思います。
文書やメールなど、後から確認できるようにしておくことが重要です。
大事なことは、休職者が復職して活躍できるように整えること
大半の休職者は、仕事を休んでいることに対して焦りが生じます。
多少無理をしてでも復帰したいと思われるケースが多いと思います。
しかし、目標は「無理をしてでも復職」ではありません。
休職者が復職し、一人前に仕事ができ、活躍してもらうことが目標のはずです。
主治医、産業医、そして人事担当者が一丸となって、休職者をサポートしていくという姿勢で挑んでください。
人事担当者としては、焦らずじっくりと休職者に寄り添って、「良くなることをじっくり待っています」ということを伝えていくようにしてください。