令和8年度「輝くテレワーク賞」募集開始。求められる健康管理とは

厚生労働省は、「令和8年度『輝くテレワーク賞』」の募集を9月30日まで実施しています。
「輝くテレワーク賞」は、テレワークを活用して労働者のワーク・ライフ・バランスを実現するとともに、ほかの企業・団体の模範となる取り組みを行っている企業や団体を表彰する制度です。
テレワークは、育児や介護などとの両立を支えたり、通勤時間を削減したりするなど、柔軟な働き方を実現する手段の一つとして広がってきました。
一方で、働く場所がオフィスから自宅などに変わることで、従業員の健康状態や働き方が見えにくくなるという課題もあります。
今回は、「輝くテレワーク賞」の概要を紹介するとともに、テレワークを「健康に働き続けるための環境」という視点から考えてみます。 

「輝くテレワーク賞」とは?

「輝くテレワーク賞」は、テレワークを活用した働き方を推進している企業・団体を厚生労働大臣が表彰するものです。
テレワークを単に「出社しなくても仕事ができる仕組み」として捉えるのではなく、従業員がより柔軟に、そして継続的に働くための環境として評価することが、この制度のポイントと考えられます。
令和8年度は、下記概要にて実施されます。

表彰の対象と種類

1.厚生労働大臣賞「優秀賞」:対象となる企業のうち、その取組が総合的に優れていると認められる者を表彰
2.厚生労働大臣賞「特別奨励賞」:対象となる企業のうち、その取組が優れていると認められる者を表彰

募集期間と審査結果の発表

募集期間:2026年8月3日(月)~9月30日(水)(応募締切:9月30日(水)必着)

審査結果の発表:審査結果は、12月中に公表が行われ、受賞者へお知らせが届きます。
2027年1月の表彰式において、総務省および一般社団法人日本テレワーク協会と合同で表彰が行われる予定です。

応募方法

専用ホームページにおいて募集要項をご確認のうえ、応募フォームに必要事項を入力し、応募してください。

テレワーク総合大賞「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰 輝くテレワーク賞」

テレワーク時代に産業保健で意識したい3つのポイント

テレワークには、通勤時間の削減や、育児・介護と仕事を両立しやすくなるなど、従業員にとってさまざまなメリットがあります。
企業にとっても、多様な働き方を実現することで、人材の確保や定着につながることが期待されます。
一方で、働く場所がオフィスから自宅などに変わることで、新たな健康課題が生じる可能性もあります。
たとえば、長時間座ったまま仕事をすることによる運動不足や、仕事とプライベートの切り替えが難しくなること、周囲が従業員の心身の変化に気付きにくくなることなどです。
では、テレワークで働く従業員の健康を守るために、企業はどのような点を意識すればよいのでしょうか。
次に、産業保健の観点から押さえておきたい3つのポイントをご紹介します。

1.労働時間と休憩を適切に管理する

テレワークでは、仕事とプライベートの境界が曖昧になりやすいため、労働時間の管理が重要です。
「自宅だから多少長く働いても問題ない」と考えるのではなく、始業・終業時刻を明確にし、適切に休憩を取得できる環境を整えることが求められます。
特に、通勤時間がなくなったことで、その分を勤務時間に充てて長時間労働になっていないかなど、自社の働き方を確認することも重要でしょう。

2.作業環境と身体的な負担を確認する

自宅で仕事をする場合、オフィスと同じような作業環境が整っているとは限りません。
机や椅子の高さ、ディスプレイの位置、照明などが適切でない場合、肩こりや腰痛、眼精疲労などの身体的な負担につながる可能性があります。
また、長時間同じ姿勢で仕事を続けないよう、定期的に立ち上がったり、休憩を取ったりすることも大切です。
企業としても、テレワークを導入するだけでなく、従業員がどのような環境で仕事をしているのか、必要な情報提供や環境整備の支援を行うことが求められます。

3.メンタルヘルスとコミュニケーションを意識する

テレワークでは、上司や同僚が従業員の様子を直接見る機会が少なくなります。そのため、「いつもと様子が違う」「最近、元気がない」といった変化に周囲が気付きにくくなる可能性があります。
また、業務上必要な会話以外のコミュニケーションが減ることで、従業員が孤独を感じたり、悩みを一人で抱え込んだりすることも考えられます。オンラインでの1on1や定期的な面談、気軽に相談できる窓口の設置など、テレワークだからこそ意識的にコミュニケーションの機会をつくることが重要です。
産業医や保健師などの産業保健スタッフが、オンラインを活用して健康相談や面談を行うことも、従業員の健康を支える方法の一つです。

「テレワークを導入する」から「健康に働けるテレワーク」へ

テレワークは、従業員の働き方を柔軟にし、ワーク・ライフ・バランスの実現を支える重要な選択肢となっています。
しかし、テレワークを導入すること自体がゴールではありません。
大切なのは、その働き方によって従業員が「健康に働き続けられる環境」になっているかを考えることです。
労働時間は適切に管理されているか、身体的な負担は生じていないか、従業員が孤立していないか。
こうした視点からテレワークのあり方を定期的に見直すことが、これからの企業には求められるのではないでしょうか。
「輝くテレワーク賞」が評価しているのも、単にテレワークを導入している企業ではなく、テレワークを活用してより良い働き方を実現し、ほかの企業・団体の模範となる取り組みを行っている企業・団体です。
自社のテレワーク制度についても、「制度があるか」だけではなく、「従業員が健康に働き続けられる仕組みになっているか」という視点から、一度見直してみてはいかがでしょうか。

<参考>
・ 厚生労働省「令和8年度『輝くテレワーク賞』の募集を開始します」
・ 厚生労働省「テレワーク推進企業等厚生労働大臣表彰 輝くテレワーク賞」
・ 東京都テレワークトータルサポート事業「テレワークのお悩みあるある~こんな解決法はいかがでしょう?~」
・ 厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳 テレワークでのメンタルヘルス対策について」

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竹澤りおん株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

皆さまが健康で、生き生きと、笑顔で働けるように、有益な情報発信を努めてまいります。

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