「飲まないから大丈夫」は危険!世界肝炎デーに知っておきたい肝臓の話

7月28日は世界肝炎デー・日本肝炎デー

世界保健機関(WHO)は、2010年に世界的レベルでのウイルス性肝炎のまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消や感染予防の推進を図ることを目的として、7月28日を「World Hepatitis Day(世界肝炎デー)」と定め、肝炎に関する啓発活動などの実施を提唱しました。
日本では、世界肝炎デーに合わせ、毎年7月28日を「日本肝炎デー」としています。

肝臓の状態をチェックするには?

肝臓は「沈黙の臓器」といわれるように、悪化が進行するまで自覚症状はほとんどありません。
肝機能は血液検査の結果で確認することができます。
血液中の酵素量を確認することで肝臓の状態がわかるのは、これらの酵素が主に肝臓に存在しているためです。
血液中に多く存在しているということは、肝臓から漏れ出しているということを意味します。
基準値よりも高い方は、生活習慣の見直しや受診を検討しましょう。

・ GOT(AST):アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ。肝細胞、心筋、骨格筋などに多く存在する酵素です
・ GPT(ALT):アラニンアミノトランスフェラーゼ。おもに肝臓の細胞内で生成される酵素で、アミノ酸の代謝に関わっています
・ γ-GTP:ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ。肝臓の解毒作用に関わっている酵素です

人間ドックを受けている方は、腹部エコー検査(腹部超音波検査)でも肝臓を調べることができます。
肝臓の大きさ、脂肪の程度、血管の太さや形などを腹部の外側から確認することができます。
血液検査の結果と併せて腹部エコー検査の結果も確認しましょう。

お酒を飲まない人も要注意!NAFLDとは?

「肝臓が悪い=お酒だから、お酒を飲まなければ大丈夫でしょ?」という方がいらっしゃいます。
ところが、そうではありません。
肝臓は「栄養素の代謝」「有害物質の解毒」「胆汁の生成」という3つの重要な機能を担っています。
これらの機能はお酒だけでなく、食生活や生活習慣とも深く関わっています。

NAFLDという言葉をご存じでしょうか?
非アルコール性脂肪性疾患のことで、アルコールやウイルスなどを原因としない脂肪肝の総称です。
飲酒歴がない、または少量しか飲まない人にできる脂肪肝で、肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧などの生活習慣病がある人に多いのが特徴です。
NAFLDによる脂肪肝が進行し、肝組織に炎症が起きると、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)という状態になります。
飲酒習慣のない方も、健康診断のタイミングで肝機能をチェックしましょう。

肝機能障害を引き起こす生活習慣とは?

肝臓を守るためには、日々の生活習慣の見直しが重要です。
適正な飲酒量を守ることはもちろん、バランスのとれた食事、適度な運動、肥満の解消なども肝機能の維持につながります。
生活習慣病の予防・改善が、肝臓を守ることにもなります。
毎年の健康診断の結果を活用し、肝機能の数値を定期的に確認する習慣をつけましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly

中山 まき株式会社ドクタートラスト 産業保健師

投稿者プロフィール

看護師として病棟勤務を経て、現在は企業様を対象に保健師業務を行っております。企業の健康管理室に出向していた経験、また、現在訪問企業で実施している業務からヒントを得て、皆様が知りたいことをお届けしたいと思います。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、養護教諭一種
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

この著者の最新の記事

関連記事

解説動画つき記事

  1. 【動画あり】休職者、在宅勤務者をサポート「アンリケアサービス」~その魅力と導入の流れ~

一目置かれる健康知識

ページ上部へ戻る