2月10日はフットケアの日!6つのポイントで足を守る

2月10日は「フットケアの日」です。
「フットケアの日」は、一般社団法人日本フットケア学会と一般社団法人日本下肢救済・足病学会(両学会は2019年に合併)、および日本メドトロニック株式会社が糖尿病や抹消動脈疾患、閉塞性動脈硬化症による足病変の予防・早期発見・早期治療の啓発を目的として2012年に制定しました。
日本では、年間1万人が足を切断しているというデータがあります。
足を切断しなければいけないのはどのような人なのか、予防はどうしたらよいか見ていきましょう。

糖尿病で神経が痛めつけられている

足を切断する原因のひとつに「糖尿病性神経障害」があります。
神経は脳とそれに連動する脊髄から全身に広がっていますが、糖尿病で痛めつけられるのは抹消の神経です。
この末梢神経は①痛みを感じたり、②筋肉を動かしたり、③血圧や内臓の働きを整える自律神経の3つがあり、この①~③の神経に障害が起こるのが「糖尿病性神経障害」です。
特に気を付けたいのは①の痛みを感じる神経が鈍くなることです。
熱さや痛みに対して鈍くなるので、火傷やケガに気付きにくくなり、手当てが遅れ、最終的に切断に至るケースもあります。
足は特に気づきにくいため、日頃のフォットケアが欠かせません。
また、血糖コントロールができていないと抵抗力が低下したり、血流障害がおこるため切断に至るリスクが高まります。

フットケアの6つのポイント

足を守るための6つのポイントをおさえておきましょう。

足の観察は毎日の日課に!

1日1回は必ず足を観察する習慣をつけましょう。
見えないところは鏡を使ったり家族に協力してもらうことをお勧めします。

足は清潔に!水分もしっかり拭き取る!

石鹸を泡立て優しく洗いましょう。
指の間もしっかりと洗ってください!
また、水分が残らないようしっかりと拭き取り、乾燥がある場合には保湿クリームを使ってみてください。

深爪に注意!

特に、爪の角は深く切り込まないように気をつけましょう。
自分で爪切りができない方は家族に協力してもらってください。

自分に合った靴をチョイス!

靴選びはとても大切です。
靴を新調する場合には、むくみが出やすい夕方以降に買いに行きましょう。
また、必ず両足共に試着し実際に歩いてみることをお勧めします。
靴を履くときは靴の中に異物が入っていないかも確認しましょう。

靴下で足の保護!

靴下は足の保護につながるのでお勧めです。

冬は火傷に注意!

湯たんぽなどによる低温火傷に気を付けてください。
使用する場合には直接肌にあてず少し話しておくなど工夫しましょう。

健康な人は糖尿病予防(生活習慣病予防)を!

今回の話を健康な人は「関係ない」と思わないでください。
健康な人は糖尿病にならないために日頃の生活習慣を見直し、改善に向けて取り組んでいきましょう。
また、会社全体でも生活習慣病予防の啓発や重症化予防に取り組んでいく必要があるでしょう。

例)生活習慣病予防の啓発:健康セミナーの実施やポスター掲示
例)重症化予防:加入している健康保険組合にて実施している事業を利用(健康保険組合により詳細は異なります)

糖尿病性神経障害から足の切断に至ることを知らない人はまだまだ多いように感じます。
取り返しがつかなくなる前に、正しい知識をインプットし日々の生活に取り入れていくことが大切です。フットケアの日に意識してみてください!

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砂川菜美株式会社ドクタートラスト 産業保健師

投稿者プロフィール

行政保健師として、乳児から高齢者まで幅広い世代の方々の健康に携わる中で、働く世代の健康増進の難しさと重要性を感じ、現在は産業保健師として活動しています。
健診事後措置や面談などの基本業務はもちろん、健康管理体制構築サポートや健康セミナーなど多方面で活動中。これまでの経験を活かし、それぞれのライフスタイルに寄り添った情報提供を行ってまいります。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、健康運動指導士、人間ドック健診情報管理指導士、NARD JAPAN認定アロマアドバイザー
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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