職場環境と再チェックしましょう!~事務所の衛生基準が見直されます~
- 2020/12/4
- 労働環境
はじめに
皆さん、ご自身の働いている環境は快適に整備されていますでしょうか。
この数十年の間で、仕事を取り巻く環境というのはめまぐるしく変化しています。
女性の社会進出や定年の延長など、働き方の変化によってオフィスの在り方の標準も変えていかなければならないですよね。
そんな中、厚生労働省は8月から「事務所衛生基準のあり方に関する検討会」を開催していますので、その内容などをご紹介いたします。
見直しされる基準について
この検討会では、先述したように女性や高齢者に配慮するといった時代に合わせて事務所の新たな衛生基準について検討されています。
今後見直しされる基準の内容は以下のようなものがあります。
1.空気環境
換気や二酸化炭素濃度の管理に関する基準
2.事務所における照明
現在の事務所での作業環境は変わってきているため、作業内容に合わせた照度基準
3.トイレ設備の要件
働く人の多様化において、これまでどおり男女別とする規定を維持しつつ、その上で高齢者や性的マイノリティに配慮した基準
4.更衣設備等
事務所における更衣設備、シャワー設備についての基準
利用状況などからこれからの在り方を見直す必要がある
5.休養設備等
休養室の設置の基準
またトイレ設備同様、働く人の多様化という観点からこれまでどおり男女別とする規定を維持しつつ、性的マイノリティへの配慮した基準
第二回検討会 トイレ設備について
10月には先述の見直しされる基準のうち、トイレ設備に関して検討会が開催されました。
現在は衛生基準の中に、トイレは男性用と女性用に区別することや男性・女性の従業員数によって設置数などが決まっています。
今後の課題としては以下のような内容が挙げられていました。
・多機能トイレにあらゆる負担を持たせることの課題(到着率が上がる)
・個室の需要をトイレが負担することの課題(排泄目的外で占有時間増?)
・男子は大便器と小便器を必ず分ける必要があるか(男子大便器不足)
・利用者が少数の場合男女別である必要があるか(利用機会均等)
上記の内容ですと、最近ではトイレをトイレ本来の機能というより「個室であること」という機能を活用する需要が増えてきているようですね。
たしかに、こういった活用方法の需要をオフィスのトイレが担う必要があるのかという点も考えていく必要があるかもしれません。
おわりに
第三回の検討会は11月30日に行われました。
主な議題としては照度基準についてと空気環境についてです。
議事録や資料はこちらからご確認いただけます。
特に空気環境については、ウイルス対策の観点からこれからあらたな基準が設けられてもおかしくはないかと思います。
今後の検討会の内容もチェックしていくと、今のうちにご自身のオフィス内の課題も見つけられるかもしれませんね。