感染症の季節にこそ気を付けたい!妊娠期の栄養と体重管理

妊娠期の栄養と体重管理

妊婦さんにとって気になる・気を付けたい時期、それは感染症の時期なのではないでしょうか。
新型コロナウイルスの影響もあり、自分自身の体調がおなかの中の赤ちゃんにも影響するのではないか……。
そんな不安を感じて過ごしている方も多いと思います。

今回はそんな不安な時期にこそ実践していただきたい妊娠期における体重管理と食事についてご紹介します。
毎日の食事は健康へ直結しますので是非参考にしてください。

自分の体型・食生活をチェック

まずは自分の「今」を知る所から始めましょう。

① 妊娠期間の体重管理は妊娠前の体格によって異なります。
まずはBMIを調べてみましょう。

BMIの計算式
【 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) 】

妊娠中の理想的な体重増加は、上記で調べた妊娠前のBMIを下記に当てはめてみることでわかります。

・ 妊娠前BMI18.5未満だった人(やせ)
→9~12㎏の増加
・ 妊娠前BMI18.5以上25未満だった人(標準)
→7~12㎏の増加
・ 妊娠前BMI25以上だった人(肥満)
→妊婦健診で医師に相談することをお勧めします

② 次に、あなたの「かくれ低栄養度」を調べてみましょう。
太りすぎも気を付けなければなりませんが、低栄養もとっても注意が必要です。
当てはまるものにチェックを入れてみて下さい。

□ 1日3食食べていない
□ パンと飲み物だけで食事を済ませる事がある
□ パスタやラーメンなどの単品で済ませる事が多い
□ 毎回、おかずの品数が0~1品
□ 毎食、野菜を食べない
□ 間食を毎日する
□ 清涼飲料水や甘い飲み物を良く飲む
□ 朝食を食べていない

チェックが3個以上の場合は、「やや危険な低栄養要注意レベル」です。
チェックがついた箇所の改善を心がけてみてください。

妊娠中こそ減塩にチャレンジ

塩分の摂りすぎは妊娠高血圧症候群を招くリスクが上昇します。
外食や中食(お惣菜を買ってきて家で食べるなど)が増える中で、塩分を摂取する機会はとても多いのが現状です。

そこで減塩におススメなのは、「乳和食」です。
その名の通り、和食に乳製品を使用する料理です。
乳製品は減塩に加え、生まれてくる赤ちゃんの骨や歯、筋肉などの体の形成を助けてくれます。

「え、和食に牛乳?」と感じると思います。
私も食べるまではそう思いました。
しかし、実際に食べてみるとコクが生まれ少しの調味料で調理ができます。
気になる方は「乳和食」で検索するとすぐに出てきますよ。

料理例:みそ汁(みそ:牛乳=1:1)⇒食塩相当量50%カット

乳製品の1日の目安量

牛乳なら妊娠初期・中期はコップ1杯、妊娠後期は1.5杯が目安になります。
乳製品をそのままとるのが苦手な人にこそ、料理に乳製品を加える乳和食がおススメです。

妊娠中は、自分自身のためだけではなく、お腹の赤ちゃんのためにも毎日の食事はとても大切です。
そのため、妊娠期は偏った食生活を見直すチャンスでもあるのです!
自分の身体を整え、感染症の時期を乗り越えましょう。

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砂川菜美株式会社ドクタートラスト 産業保健師

投稿者プロフィール

行政保健師として、乳児から高齢者まで幅広い世代の方々の健康に携わる中で、働く世代の健康増進の難しさと重要性を感じ、現在は産業保健師として活動しています。
健診事後措置や面談などの基本業務はもちろん、健康管理体制構築サポートや健康セミナーなど多方面で活動中。これまでの経験を活かし、それぞれのライフスタイルに寄り添った情報提供を行ってまいります。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、健康運動指導士、人間ドック健診情報管理指導士、NARD JAPAN認定アロマアドバイザー
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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