ゲームで学べる認知行動療法~SPARXのすすめ~
- 2019/4/10
- 認知行動療法
「認知行動療法」についてはこの産業保健新聞でも多く取り上げられておりますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか?
簡単に説明すると、認知(考え方の癖)に働きかけ、考え方のバランスを良くすることでストレスに上手く対応できる心の状態を作っていく、心理療法のことです。
言葉だけ聞くと、なんだか大変そう…、という印象を持たれる方もいるかもしれませんね。
そんな方に朗報です!
今回は楽しく「認知行動療法」を行い、学ぶことができる、とあるゲームについてご紹介したいと思います。
認知行動療法ゲーム「SPARX」
先進20カ国の中で若年層の自殺率が最も高いという衝撃の結果が出たニュージーランドで、改善のための国家プロジェクトとして「SPARX」という認知行動療法に基づく3DRPGゲームが開発されました。
このゲームは不安やストレス、憂うつなど、メンタルヘルス不調を感じている人に役立つ情報を提供し、Smart(賢明で)、Positive(前向きで)、Active(活動的で)、Realistic(現実的な)、X-factor thought(新しい考え方)を学ぶことを目的としています。
ゲームのストーリーと内容
あらすじは、ネガティブな気分が蔓延し、人々の心のバランスが崩れた世界で、プレイヤーがヒーロー、もしくはヒロインとなり、世界を救うというものです。
その過程でさまざまな認知行動療法を学んでいくのですが、具体的にはリラクゼーション法、コミュニケーションスキル、アンガーマネジメント、適応的な考え方を身につける方法などがあり、それらについてさまざまなキャラクターとのコミュニケーションを通じて楽しみながら学ぶことができるようになっています。
ゲームで気軽にセルフケアについて学ぼう!
SPARXはもともとニュージーランドで開発されたものですが、日本国内でも日本語版がスマートフォン向けにリリースされています。
また、個人のみならず企業の新入社員研修や休職者のトレーニングを行うリワーク施設でも活用されており、特に新入社員研修ではレクリエーションのような感覚で、堅くなりすぎずにメンタルヘルスの一次予防を伝えることができ、とても有効であると感じます。
現在アプリはandroid、iOSともに2,000円で販売されています。
皆さんもぜひ、SPARXをプレイしてみませんか?
参考:SPARXの紹介動画