主治医と産業医を活用して、健康に働くことのできる職場を作ろう
- 2019/3/29
- 健康経営
働きざかりの世代の方が、がんや生活習慣病などに罹患する割合は少なくありません。
治療を行いながらの勤務、場合によっては休職が必要になってしまうケースもあります。
株式会社ドクタートラストでも、日々たくさんのお客様のお話を伺う中で、今後さまざまな立場における人たちが健康に過ごすことのできる職場づくりが強く求められていると感じます。
その中で、私が重要ではないかと感じるのが、「産業医とのかかわり」です。
産業医の役割を正しく知って、働きやすい職場づくりを目指していきましょう。
そもそも主治医と産業医の役割の違いって?
産業医について知っていても、「主治医と産業医の役割の違い」といわれて、答えることができる人はどれくらいいるでしょうか。
同じ医師である主治医と産業医、それぞれの役割は似ているようで実は全然違います。
主治医……治療をする立場
産業医……企業内の状況を把握した上での医学的な判断ができる立場
あなたが何か大きな病気を抱えたとき、まず助けを求めるのは当然主治医です。
主治医のサポートのもとで治療を受け、生活改善や快復に努めます。
治療では主治医の力を借り、仕事をこのままこなしても問題ないかの判断は産業医が行う。
それぞれ別の視点・役割からあなたの状態を判断するため、時には、主治医と産業医で見解が異なることもあります。
日常生活には問題がないと主治医が判断したとしても、主治医はあなたの実際の業務内容やそれに伴う負担を知りません。
職場復帰をするためにはそうした部分をしっかりと認識している産業医に、可能かどうかを判断してもらう必要があります。
社員と主治医の面談に産業医が同席
主治医と産業医、それぞれの視点や役割が異なるからこそ、会社側としても慎重な判断が必要となります。
重要なのは主治医と産業医が手を組むことで、より会社としても社員の状況を的確に把握し、サポートを行っていくことです。
日々健康に過ごすことのできる環境づくりも大事ですが、何かあった際に自分や家族の希望のペースで働き続けることのできる職場は、理想的だと思います。
しかし、実現は簡単ではありません。
その会社の規模や業種によっても大きな違いがありますし、本人の状況によっても変化していきます。
企業には従業員への安全配慮義務が課せられています。
産業医に会社のことをよく知ってもらいより良い職場を構築するためのアドバイスをいただけるよう、積極的に産業医を活用していくべきであると私は考えています。
本人の状況に合わせて、産業医が寄り添い、会社としてきちんとサポートを行っていくことが何よりも大切です。
できることからコツコツと
急にサポートを充実させることは難しいものですし、体制を変えていくことは容易なことではありません。
たとえば、本社と地方拠点で健康管理に対する考え方にギャップがあったり、人事担当者から経営層までなかなか思いが伝わらなかったりと、悩みを抱えているケースは多くあります。
会社としての体制を整えるよう働きかけていくのと同時に取り組んでほしいこと。
それは従業員に対する健康管理の教育です。
会社や従業員の中で健康的にはたらくという意識が高まることは、仕事の生産性を高めることにつながります。
もし産業医を選任しているのであれば協力を仰ぎ、働きざかりである世代の教育に力を入れてたり意識改革を行うように取り組んでみてはいかがでしょうか。
東京都福祉局では、「ちょっと実行、ずっと健康。」のスローガンをもとに、健康づくりに関する取り組み例を挙げております。
まずは、自分自身の体の状態を知ること。
リフレッシュにつとめること。
決して大きい挑戦ではないと思います。少しずつ実行するということを意識してよりよい職場環境づくりにつなげてみてはいかがでしょうか。
参考:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kensui/kenkodesukaman/index.html