みなさんこんにちは、精神保健福祉士の笹井です。
新年を迎えたばかりだと思っていたのに、気づけば今日で1月も終わりです。
ストレス社会といわれる今般、何がストレスなのか、どのようにストレスを解消すれば良いのかなどは、よく論じられていますね。
今回のテーマは、「ストレスから来る体の変化への気づき」についてです。
皆さんはストレスを感じた時、自分の体がどんな風に変化しているか気づいていますか?
実は、ストレスに気づいているか否かで、健康問題が出現するかどうかが決まってきます。
過度なストレスは心の怪我
精神(心の動き)は目に見えるものではありません。
たとえば、肉体であれば包丁で指を切ってしまったとき、皮が剥けて血が流れ、痛みでズキズキしますよね。
一方で、精神が傷ついたときは、はっきりと自覚できることは少なく、倦怠感や抑うつ感、疲れやすさ、などが身体的な不調が持続的に起こり、身体の病気として現れてきます。
ストレスを受けると自律神経のバランスが崩れやすくなります。
その結果、栄養のある血液を送らないといけない臓器に栄養が届かなくなり潰瘍ができたり、ホルモンバランスが崩れて肌が荒れたり、女性であれば月経不順が起きたりします。
過度なストレスは心が怪我をしている状態です。
見えないゆえ、回復がどれだけしているかもわかりにくいのが難点ですね。
我慢にも限界はあるのです…
ストレスや痛みなどの刺激に関して、ちょっとした刺激でも弱ってしまう人もいれば、大きな刺激でも我慢できる人もいます。
人の感度に関しては千差万別であるといえますが、耐久性も同じであることに注意しましょう。
小さな変化を見逃さず、ストレスや原因に対処をしていくことが、あなたの健康を守っていくことになります。
誰かと話す、気分転換の場所に行く、スポーツをする、映画を見に行くなど、体と心に良いと思ったことを実践してみましょう。
身体の気づきに乏しい状態:アレキシソミア
さて、「自分はストレスに強い」と自覚している人のなかには、自分の身体的な症状に気づきにくい人が一定数います。
身体の気づきに乏しい状態をアレキシソミア(alexisomia)と呼び、失体感症と訳されます。
「気づき」とは、内的な生理状態などを意識的に捉え、セルフコントロールに利用できる状態です。
ストレスが蓄積されたために身体に疾患が現れた状態を心身症といいますが、アレキシソミアが、その心身症発生のメカニズムの一因とされています。
「なんだか肩が張るような気がする」
「胃のあたりがムカムカするなぁ」
「頭が重い感じがする」
こういった見えないけれども、不調や変化をあなたは感じることができていますか?
大きなプロジェクトを任された、昇進や降格や異動をした、家族に変化があった、上司や部下が変わったなど、生活や行動に大きく影響を及ぼすことで大きなストレスがかかっている際には、少なからず身体的な不調や変化が起きているはずです。
40度のぬるま湯から45度の熱めのお湯に変わったとき、あなたはどう行動をとりますか?
同じ人間ですから50度以上の熱湯にさらされれば、いくら我慢強くても火傷をしてしまいます。
我慢しますか?水を足しますか?それとも一回湯舟から出ますか?
今のあなたが浸かっているお風呂の湯温は何度でしょうか?
それではみなさんさようなら。