キャリアコンサルティングとは
キャリアコンサルティングとは、個人がその適正や職業経験に応じて自ら職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職業訓練などの職業能力開発を効果的に行うことができるよう、個人の希望に応じて実施する相談その他の支援することをいいます。
アメリカでは20世紀初頭から職業指導運動が広まっており、それが心理面、社会面、教育面、就職面などのニーズに対応する幅広い支援へと拡大し、キャリアを中心とした個人の人生にかかる総合的なカウンセリングへと発展してきました。
キャリアコンサルティングが必要となった背景
日本でキャリアコンサルタントの需要が高まっている背景としては、以下の4つの変化が挙げられます。
① 経済環境の変化
② 社会環境の変化
③ 組織環境の変化
④ 雇用環境の変化
バブル崩壊、終身雇用制から成果主義への移行、女性の社会進出、少子化、格差の拡大など、大きな変化の中で自らのキャリア形成に悩む人々が増え、もはや個人の問題ではなく社会全体の問題だと考えられるようになってきました。
また、日本では平成28年にキャリアコンサルタントを国家資格と定め、平成36年末には累積登録者数を10万人とする目標が掲げられています。
企業内におけるキャリアコンサルティングの活用例
一般にキャリアコンサルティングは学生や求職中の人など、個人のキャリア相談に応じるケースが多いですが、企業内においても活用の場があります。
具体的には、カウンセリングやグループワークを通して、個人の目標を明確化させモチベーションを向上につなげる、スキルアップの計画・手段について助言を行うなどです。
また、その他にも人事制度への改善提案や目標管理のサポート、セミナーを実施することにより、人事面で会社の運営にも関わることができるでしょう。
さいごに
キャリアコンサルティングを通じて、自分の適性や能力、関心などに気づき、自己理解を深めるとともに、社会や企業内にある仕事について理解することにより、その中から自身に合った仕事を主体的に選択できるようになることが期待できます。
もちろん組織内では、必ずしも自身の希望が叶うわけではありませんが、自身の潜在的なキャリアのニーズに気づき、仕事や能力開発の機会などを通して視野を広げ、自身のキャリア形成を考えていくことが将来へつながります。
実際にキャリアコンサルティングを受けた人々からは、「仕事に対する意識が高まった」「自分の目指すべきキャリアが明確になった」「現在の会社で働き続ける意欲が湧いた」などの声が挙げられています。
みなさんもぜひ一度、キャリアカウンセリングを受けられてみてはいかがでしょうか。