お祭りの冷やしキュウリでO157?夏に気を付けたい野菜の食中毒!

気温が高くなるこれからの季節、食中毒が怖いという人が多いのではないでしょうか。
食中毒にもいろいろな原因がありますが、腸管出血性大腸菌、いわゆるO157はみなさんもよく聞いたことのある名前だと思います。
O157はときに重篤な後遺症や死をもたらすこともある恐ろしい食中毒のひとつです。
ではO157はどんな食べ物にひそんでいるのでしょうか。
牛肉に多いというイメージもあるこの菌は、実はお肉だけでなく、野菜にも潜んでいます。
今日は野菜のO157対策についてご紹介します。

本当に野菜からO157に感染してしまうの?

野菜からO157に集団感染したケースは過去にもいくつか確認されています。
2017年の夏、埼玉県内のスーパーマーケットで販売されていたポテトサラダやコールスローサラダを食べた人たちがO157を発症。
食べた子どもが亡くなってしまったという事件はみなさんの記憶にも新しいかと思います。
また、2014年に静岡県の安倍川花火大会で冷やしキュウリを食べた481人がO157を発症し、過去最大規模の集団感染となりました。
ほかにも高齢者施設や老人福祉施設で白菜の浅漬けやキュウリの浅漬けを食べた人たちが集団感染を起こしたケースもあります。
これらを受けて厚生労働省が調査したところ、野菜を栽培する過程でO157が付着する可能性があるということが明らかになりました。

野菜からの食中毒、どう防げばよい?

では野菜によるO157感染を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。

1. O157が付着している可能性のあるものは食べない
調理過程のわからない市販の総菜やお祭りの露店の食べ物などは、冷やしキュウリだけでなく未加熱のものはできるだけ食べないようにすることが一番の対策です。
特にお祭りの露店は、厚生労働省が殺菌をおこなうよう衛生指導をおこなっているものの、きちんと守ることのできていない販売者も存在するのが実態です。
危険性は高いといえるでしょう。
これからの季節、お祭りや花火大会などが多いため、私たち大人だけではなくお子さまがむやみに食べてしまうことがないよう注意が必要です。

2. 自宅での野菜の処理をきちんと行う
自宅で野菜を食べる際にも注意が必要です。
こちらについては札幌市保健福祉局保健所食の安全推進課がくわしく紹介しています。紹介されているポイントは3点あります。

① 野菜をきちんと洗うこと
・必ず流水でていねいに3回は洗う!(1度洗いにくらべ菌が大幅に減少する)
・ヘタのまわり、くぼみなど汚れがたまりやすいところは特にていねいに洗う
・レタスなど葉物の野菜は葉と葉の間まで1枚ずつ洗う
・ほうれん草、みず菜などは根を切り落とし根元に入り込んだ土を落としきる
・人参など土のついた野菜はタワシを使ってこすり洗いをする

② 調理器具や手を清潔にする
・調理器具は使いまわさずにそのつど洗う
・下処理のあと、ほかの食材を扱ったあと、トイレのあとは石けんで手を洗う

③ 料理は早めに食べる
・料理を室温で放置せずにできあがったらすぐに食べる
・すぐに食べられない場合は必ず冷蔵庫で保管する

参照:札幌市保健福祉局保健所食の安全推進課「生野菜や浅漬けを安全に食べるためのポイント」
こちらのリンク先では野菜の洗い方が写真付きでくわしく紹介されています。

食中毒ゼロで楽しい夏を!

さっぱりした生野菜や浅漬けがおいしく感じるこの季節、またお祭りや花火大会など楽しいイベントが盛りだくさんのこの季節、おいしいものをおいしく食べて、楽しいイベントを楽しい思い出にするためにも、食中毒対策はしっかりおこないましょう!

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北原梨英株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学を卒業後、保健師として活動するほか、健康経営エキスパートアドバイザーとしてさまざまな企業様の健康経営を支援してきました。現在はセミナーのご依頼が最も多く、得意とする女性の健康増進と活躍推進をはじめ、多くのテーマでお話をしております。「従業員に長く健康に働き続けてほしい」「健康経営に取り組みたい」「健康経営優良法人の認定を目指したい」などお悩みがございましたら、まずはお気軽にご相談ください。どのようなご状況の企業様にも親身に寄り添って、今すぐできることからご提案し、一緒に取り組んでいくことをお約束いたします。
【保有資格】保健師、健康経営エキスパートアドバイザー、看護師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士
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