健康測定をご存じでしょうか?
健康測定とは、健康指導を行うために実施する生活状況調査や医学的検査などを指します。
一般的な健康診断とは違い、健康測定は健康指導のための情報収集を目的とし、病気や健康障害の早期発見に重点を置いたものです。
健康測定の内容
健康測定は大きく分けて以下の3つに分けられます。
① 生活状況調査:仕事内容、通勤状況、趣味・嗜好、運動習慣・運動歴、食生活等の調査
② 医学的検査:労働者の健康状態を、健康指導のための情報収集を目的として身体面から調べる
③ 運動機能調査:筋力、敏捷性、柔軟性、全身持久力性の検査を行う
健康測定と健康診断の診断項目の違い
また、よく混同されがちな両者ですが、定期健康診断にはなく、以下のように健康測定にだけ定められている項目があります。
① 問診-家族歴
② 生活状況調査-仕事の内容、通勤方法、生活リズム、趣味・思考、運動週間・運動歴、食生活、メンタルヘルス、口腔保健、その他
③ 医学的検査
(形態)皮下脂肪厚(上腕伸展部および健康骨下端部)
(血液)HDLコレステロール、血糖またはグリコヘモグロビン、尿酸、BUNまたはクレアチニン
(呼吸機能)%肺活量、1秒率
④ 運動機能検査-筋力、筋持続力、柔軟性、敏捷性、平衡性、全身持久性
健康指導の種類
健康測定の結果をもとに、健康指導を行います。
健康指導には運動指導、保健指導、メンタルヘルスケア、栄養指導があり、このうち保健指導には、勤務形態や生活習慣からくる健康上の問題を解決するため、睡眠、喫煙、飲酒、口腔保健などの生活指導が含まれます。
最後に
労働者の健康の保持増進には、労働者自らが自主的、自発的に取り組むことが重要です。
しかし、労働者の働く職場には労働者自身の力だけでは取り除くことができない疾病増悪要因、ストレス要因などが存在しています。
労働者の健康を保持増進していくためには、労働者の自助努力に加えて、事業者の積極的な働きかけが必要です。