マスク着用が個人判断に!企業ではどう対応したらいい?

2023年2月10日、新型コロナウイルス感染症対策本部で「マスク着用の考え方の見直し等について」が決定、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が一部変更されました。
これに伴い3月13日以降、マスクの着用の考え方が大きく変わりましたが、「実際にはどうしたらいいのだろう」と不安思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、「マスク着用の考え方の見直し等について」、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」などの概要、および注意点を解説します。

発表の概要

最新の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」では、屋内では基本的にマスクの着用を推奨するとしている現在の取扱いを改め、行政が一律にルールとして求めるのではなく、個人の主体的な選択を尊重し、着用は個人の判断に委ねることを基本としています。
一方、高齢者等重症化リスクの高い方への感染を防ぐため、当面、通勤ラッシュ時等混雑した電車やバス(新幹線や通勤ライナー、高速バス、貸し切りバスなど、おおむね全員の着席が可能であるものを除く)に乗車する時には、マスク着用が推奨されています。

マスク着用が効果的な場面

高齢者など重症化リスクの高い者への感染を防ぐため、下記の場面では、マスク着用が推奨されています。

①医療機関受診時:高齢者等重症化リスクが高い者が多く入院・生活する医療機関や高齢者施設等への訪問時はマスクの着用を推奨しています
②通勤ラッシュ時等混雑した電車やバスに乗る時:おむね全員の着席が可能な新幹線や通勤ライナー、高速バス、貸切バスなどは除きます

そのほか、新型コロナウイルス感染症の流行期に重症化リスクの高い者が混雑した場所に行く時については、感染から自身を守るための対策として、マスクの着用が効果的であることを周知していくことが必要です。

会社(事業者)における対応

マスクの着用は個人の判断に委ねられるものですが、事業者が感染対策上または事業上の理由等により、利用者や従業員にマスクの着用を求めることはできます。
ただし、マスクを着用するかどうかは、個人の判断に委ねることを基本とし、本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう、個人の主体的な判断が尊重されるよう周知することが大切です。
また内閣官房のホームページによると「各業界団体において、「業種別ガイドライン」の見直しを行い、現場や利用者へ周知を行う予定」とのことです。
業務内容によっても必要な対応が変わってきますので、最新情報も確認しつつ対応していきましょう。

マスク着用の考え方の見直し後であっても、「三つの密」の回避、「人と人との距離の確保」、「手洗い等の手指衛生」、「換気」等の基本的な感染症対策は大切です。
個人の意思を尊重し、各々過ごしやすい環境を作っていきましょう。

<参考>
・ 新型コロナウイルス感染症対策本部「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」(2023年2月10日変更)
・ 新型コロナウイルス感染症対策本部「マスク着用の考え方の見直し等について」
・ 一般社団法人日本経済団体連合会「マスクの着脱について」

記事監修:清あいり(株式会社ドクタートラスト 保健師)

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中澤美歩株式会社ドクタートラスト

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