8月7日は鼻の日! 意外と知らない香りの話

日本耳鼻咽喉科学会では、昭和36年以来、毎年8月7日を「鼻の日」と制定しており、鼻の病気や健康管理に対する啓発を行っています。
本日は、鼻の機能の中でも嗅覚機能に注目してお話します。

鼻ってどんな役割?

鼻は呼吸および嗅覚機能を行う器官です。
鼻が詰まると呼吸がしづらくなったり、においがわかりにくくなるのはそのためですね。

「におい」は、五感の中で唯一、感情・本能に関わる大脳辺縁系に直接伝達されます。
そのため、記憶に残りやすく、また自律神経や感情・行動にも影響を与えるということがわかっており、プライベート空間だけでなく、職場や商業施設などでもアロマなどの香りを取り入れるところが増えてきています。

香りを取り入れることで何が変わる?

上記にも記載している通り、香りは五感の中で唯一、感情や本能に関わる大脳辺縁系に作用することがわかってきました。
芳香成分により、リラックス効果をもたらしたり、集中力をあげたりと場面にあわせたさまざまな活用ができます。

また、香りを取り入れることで、場面の切り替えを助けることができます。
例えば、ひとり暮らしの在宅勤務では、ワンルームで仕事と休憩をする方がとても多いですが、その場合、場面の切り替えが上手くできずストレスがたまったり、やる気が出なかったり、頑張りすぎたりと弊害が生じやすくなります。
香りで切り替えをサポートすることにより負担軽減につながりますよ!
仕事の効率アップの方法についてもっと知りたい方は下記記事も参考にしてみてください。

香りを上手に取り入れるための注意点

香りはプライベートや仕事で幅広い使い方ができますが、時折「え!その使い方はちょっと……」という場面に出くわします。

【例1】従業員にリラックスして業務をしてもらうため、毎朝オフィス内でお香を炊くことにした!
【注意ポイント】香りには好き嫌いがあることを理解する

まず基本として押さえていただきたいのは、好き嫌いがあるということです。
個人で楽しむ分には良いですが、職場に導入しようとする場合には従業員の意見を考慮し進めていく必要があります。

【例2】精油の効果をもっと得たいと思い、原液をそのまま肌に塗布した
【注意ポイント】禁忌と注意事項を把握する

アロマを使用する際、多くの方が精油を購入しますが、精油の種類により禁忌事項や注意事項があります。
説明書や成分表が入っている場合はしっかり確認してほしいのですが、日本では精油は雑貨扱いとなっているため詳細に記載されていない商品もあります。
その際は、必ず調べてから使用するようにしましょう。

【例3】お風呂に精油を入れるといいと雑誌で見たので、原液をそのまま入れた
【注意ポイント】誤った情報に惑わされないで!

精油は高濃度のものですので、基本的に何かと混ぜたり、気化させて使用します。
直接肌に塗布することは日常生活の中でほぼありません。
また、お風呂に精油を直接入れる人も多いですが、油と水ですので完全に混ざりません。
そのため、高濃度で皮膚に付着し、炎症を起こす危険性があります。
お風呂で楽しみたい方は、精油を混ぜて使用するバスオイルが売られていますのでそちらを併用するようにしてください。

香りは上手に活用すればメリットがとても多いものですので、鼻の日を機に「香り」に注目してみてはいかがでしょうか。
ぜひ、できることから始めてみてください!

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砂川菜美株式会社ドクタートラスト 産業保健師

投稿者プロフィール

行政保健師として、乳児から高齢者まで幅広い世代の方々の健康に携わる中で、働く世代の健康増進の難しさと重要性を感じ、現在は産業保健師として活動しています。
健診事後措置や面談などの基本業務はもちろん、健康管理体制構築サポートや健康セミナーなど多方面で活動中。これまでの経験を活かし、それぞれのライフスタイルに寄り添った情報提供を行ってまいります。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、健康運動指導士、人間ドック健診情報管理指導士、NARD JAPAN認定アロマアドバイザー
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
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