隠れているから油断していませんか?マスク生活でも守りたい!歯と口の健康

隠れているから油断していませんか?マスク生活でも守りたい!歯と口の健康

突然ですが、質問です。

【質問1】口の中の舌の位置はどこにありますか?

① 上あごの裏にくっついている。
② 上の前歯と下の前歯の間にある。
③ 下の前歯の裏にあたっている。

「よくわからない……」という方は唾液をゴクッと飲み込んでください。
舌はどこにありましたか?
それで考えてみてください。

【質問2】鏡で舌の表面を見てみてください。

舌の表面に白いものや黄色いものがついていませんか?

質問1、2の解説

みなさん、ふたつの質問、どのような回答になりましたか?
質問1「舌の正しい位置」は、「① 上あごの裏にくっついている」が正しい位置なのです。
②、③の方は、舌が正しい位置よりも下がった位置にあるということを認識しましょう。
また、質問2で「ついている」と回答をした方、これは舌苔(ぜったい)とよばれるものです。
舌苔がついていたという方も、舌の位置に注意が必要かもしれません。
舌が正しい位置にあれば、上あごと舌は常にくっついた状態になっているため、舌は常に唾液で潤った状態になっています。
そのため、舌が上あごと擦れ合う摩擦により、絶対は自然に洗い流されます。
つまり、舌が正しい位置にあれば、この自浄作用により、舌の表面に舌苔が付着するということはほとんどないのです。
マスク生活で、口周りが無意識に緩んでいませんか?
ちなみに、舌の正しい位置は、舌の先が上あごについているのではありません。
舌の根元から上あごの裏にピタッとくっついているのが正しい位置です。

なぜ、舌の位置が下がってしまう?

舌の筋肉は、顔やのどにある7つの筋肉とつながっています。
舌の位置が下がっているということは、顔やのどの筋力が低下している可能性も考えられます。
「顔の筋力が下がるなんて!」と思われるかもしれませんが、考えてみてください。
コロナ禍の前、マスクをしていなかった時期は口を開けっ放しのままでいるなんてことはありえなかったかもしれません。
でも、今のマスク生活、良くも悪くも口周りは見えませんよね。
油断していないか、一度振り返ってみてください。

舌の位置が正しくないと起こること

口を閉じていれば、舌の位置は見えないものですよね。
自分の舌がどこの位置にあるか、今回のように見直す機会がないと、特に意識しない方がほとんどだと思います。
なぜ、舌の位置を正しいところに置いておくことが大切なのでしょうか?
舌の位置が下がっている状態で過ごしていると、歯並びに影響が出てきます。
また、口が閉じにくくなり、口呼吸にもつながります。
見た目の問題だけではありません。
歯並び、かみ合わせは姿勢に影響を及ぼし、腰痛や肩こりを引き起こします。
また、口呼吸はドライマウスの原因にもなります。
口を閉じていると口の中の水分は保たれていますが、口を開けっ放しにしていると、常に口の中の水分が外に出てしまうため、口の中が乾燥し、ドライマウスになります。
口の中が乾燥している状態が続くと、菌が増殖するため、歯肉の炎症などさまざまな問題を引き起こす原因になります。
それだけではありません。
口呼吸をするということは、鼻で呼吸をするよりも肺に負担がかかります。
鼻で呼吸をしているときは、実は、鼻道を通る間に空気を温めているのです。

トレーニングで鍛えましょう!

今すぐに始められるトレーニングをひとつご紹介します。
道具は必要ありません。実際にやってみてください。
舌は顔やのどにある7つの筋肉とつながっていると先ほどお伝えしました。
舌を鍛えることは、それらの筋肉にも良い影響を及ぼし、顔の肉のたるみ防止という、うれしい効果もあります。

<トレーニング方法>

口を閉じたまま行います。
舌の先で歯の表面と頬の内側の間をなぞる様に大きく、ぐるっと1周回しましょう。
目標は、右回り20回、左回り20回を1セットとして1日3回行えると良いですね。
最初からこの回数はハードだと思いますので、まず左右ひと回りから始めて、徐々に回数を増やしていきましょう。
今日、やったからもうそれでOKではありません。少しずづでよいので、継続して行うことが重要です。
テレビを見ながら、本を読みながら、湯舟につかりながら、ながら舌トレーニング、始めてみましょう。

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中山 真樹株式会社ドクタートラスト 産業保健師

投稿者プロフィール

看護師として病棟勤務を経て、現在は企業様を対象に保健師業務を行っております。企業の健康管理室に出向していた経験、また、現在訪問企業で実施している業務からヒントを得て、皆様が知りたいことをお届けしたいと思います。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、養護教諭一種
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼、リリース送付などはこちらからお願いします】

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