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【フローチャートつき】社内で怪我人、急病人が発生!緊急時の対応はどう進める?
- 2022/2/22
- ドクタートラストニュース
保健師として働いていると、以下のような相談をよくいただきます。
「社内で急病人が発生したとき、社内が混乱しました」
「会社としてなにか決めておく事や準備しておくことはありますか?」
みなさんは仕事中や外勤中に、上司や同僚、部下が急病となったとき、落ち着いて対応できますか?
緊急時に対応できるか否かは、日頃の準備が大きく影響します。
特に冬場は救急搬送が多い時期です。
普段から、緊急対応を想定した準備を、個人でも会社でもしておきましょう。
今回は、会社内で急病人、けが人が発生した際の動きや対応方法をわかりやすく解説します。
急病人が発生した際のフローチャート
ますは、救急診療のフローを確認しておきましょう。
急病人やけが人が発生した場合、最初に、緊急を要するかを判断します。
緊急を要する場合(意識がない、呼吸困難、激痛、出血が止まらないなど)は、救急車を要請し、緊急性がない場合は、かかりつけ医を受診します。
かかりつけ医がない場合は、厚生労働省の「医療情報ネット」から医療機関が検索できます。
また、夜間や休日などの診療時間帯の場合は、当番医が各自治体や医師会のホームページや広報などで周知されていますので、確認してください。
受診するかどうか迷ったら
受診の必要性について迷う場合は、相談センターや救急受診アプリなどを活用しましょう。
救急安心センター「#7119」
「救急安心センター」は「救急車を呼んだほうがいいのか」、「今すぐ病院に行ったほうがいいのか」など迷った際の相談窓口です。
医師や看護師、救急隊経験者等が対応しています。
症状に基づく緊急性のアドバイスや受診の必要性、医療機関案内が受けられます。
なお、健康相談や医薬品情報などの相談は対応していませんので注意ください。
救急受診アプリ「Q助」
消防庁から、急な怪我や病気をしたときの緊急度判定を支援し利用できる医療機関や受診手段の情報を提供するアプリ「救急受診アプリQ助」が公開されています。
症状などを画面上で選択していくと、緊急度に応じた必要な対応(「今すぐ救急車を呼びましょう」、「できるだけ早めに医療機関を受診しましょう」、「緊急ではありませんが医療機関を受診しましょう」、「引き続き、注意して様子をみてください」)が表示されます。
また、受診の際にどの診療科を受診すればよいのかの参考となる情報や、医療機関の検索(医療情報ネットのリンク)や、受診手段(タクシー)の検索を行うことができます。
社内で急病人が出たらどう動く?
社内で急病人が出た場合の流れについて確認しましょう。
<急病人が出たときの流れ>
① 傷病者を安全な場所で、横に寝かせる(楽な体勢にする)
② 意識の有無、可能であれば症状を確認する
③ 社内に医師や看護職がいる場合は、連絡する
④ 救急車が必要な場合は、救急車を要請する
⑤ 救急車到着まで、必要に応じてAEDの手配や、救護措置を行う
⑥ 警備担当部署や建物管理部署に、救急車を要請したことを伝え、 救急車到着時の誘導を依頼する
⑦ 傷病者の住所や生年月日、家族の連絡先など、救急隊に伝える 情報をメモし、準備しておく
⑧ 救急隊に傷病者の状態を分かる範囲で伝える
⑨ 社員の管理担当部署に報告する
一般的な流れは上記の通りです。
ご自身の会社に当てはめて考えてみましょう。
また、この流れを会社として周知して、個人で理解していたとしても「実際その時になってみたら動けない」という場合もあります。
そのため、会社の防災訓練や、新入社員研修と一緒に、応急手当や救命講習を開催するなど、誰もが動けるような体制づくりができると良いですね。
また、案外忘れがちなのが「会社の住所」です。
救急車を呼ぶ際に必要になりますので、みんなが見える場所に貼っておくという準備もあると安心です。
この機会に、あらためて社内への周知や対応を確認しておきましょう!
応急手当の方法などは、下記の記事を参考にしてください。
<参考>
・ 総務省消防庁「救急車の適正利用」
・ 東京消防庁「救急相談センター」