3度目の緊急事態宣言!今だからこそ気を付けるべき点を詳解

2度目の緊急事態宣言が首都圏で3月23日に解除されてから、わずか1ヶ月。
時を待たずして4月25日には、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に3度目の緊急事態宣言が発令されました。
日本国民全員が自粛を余儀なくされるなか、「どこまで自粛をすべきか」などの判断が段々緩くなっているのも事実です。
実際に、緊急事態発言の発令1週間前の通勤電車や駅構内は、人通りは元に戻り、緊急事態宣言発令の1日前である4月24日の土曜日には、「今しかない」と駆け込み外出が目立っていました。
また、緊急事態宣言が発令された初めての月曜日である4月26日は、人が減ったようには感じられないといった声も聞かれています。
今回は、2度目の緊急事態宣言との変更点を解説し、ゴールデンウィーク前の今だからこそ気をつけるべき点をお伝えしていきます。

3度目の緊急事態宣言の概要

対象期間:4月25日~5月11日
対象都道府県:東京、大阪、京都、兵庫
解除判断:ステージ3の指標を目安に総合的に判断

東京都では20時過ぎたら、東京タワーやスカイツリー、渋谷のスクランブル交差点の大型モニターなどのシンボルが次々に消灯しています。
主な要請内容は以下の通りです。

・ 外出移動:不要不急の外出、都道府県間の自粛要請
・ 飲食:酒類やカラオケを提供する飲食店に休業要請(上記以外の飲食店は20時までの時短要請)
・ 商業施設:百貨店など大型商業施設は一部を除き休業要請
・ イベント:スポーツなど大型イベント原則無観客を要請
・ 交通:鉄道やバスなど終電繰り上げや減便を要請
・ 学校:一律休校を求めず 部活動などは制限や自粛要請
・ 路上/公園:集団での飲食などの行動に必要な注意喚起

2度目の緊急事態宣言との大きな違いは、飲食店だけでなく、床面積が合計1,000平方メートル超の大型商業施設やテーマパークにも休業を要請している点です。
また、今回は、2度目にはなかった「酒類提供店は休業」が要請されています。
つまり、数多くの施設や飲食店が時短だけでなく、休業を要請されており、2度目の時とくらべて規制が厳しくなっているのです。

3度目の緊急事態宣言はいつまで?延長の可能性は?

3度目の緊急事態宣言は、5月11日までと期限を決めていますが、今までの宣言同様、また延長するのではないかという声も上がり、延長ありきで生活や仕事を調整しているでしょう。
緊急事態宣言が解除される判断は「ステージ3」の指標を目安に総合的に判断とあるものの、新型コロナウイルス対策として、ステージ3相当の状況では、改正特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」が適応される可能性が十分に考えられます(4月23日、まん延防止等重点措置の対象施策に、酒類提供自粛を追加する方針を明らかにしています)。
今回の緊急事態宣言で、しっかり抑えこむことで、自粛が続く生活が長引くことや、感染者数のリバウンドすることが考えられます。

人と会えない長期休暇期間だからこそ、気をつけてほしいこと

新型コロナウイルスのまん延をしっかり抑え込むためには、やはり引き続き、個人の感染対策を徹底すること、換気や消毒などの環境の対策をすることに加え、人との接触をできるだけ減らすことが重要になってきます。
本来であれば、帰省や旅行、久しぶりに友人と会うなど、人との接触が多かった長期連休期間であるゴールデンウィークです。
「今年は外出を自粛し、できるだけ家で過ごしましょう」と政府からもメッセージが出されています。
ただ、このメッセージを順守するうえで、気をつけてほしいこともあります。

1日のうちに1度は誰かと話す時間を作ってください

コロナが怖い、人と会ってはいけないという理由で、ほとんど外出しない、誰とも会わない選択をし、家にこもることには注意が必要です。
孤独や孤立を感じると、私たちは、不安や強いストレスを感じやすくなります。
この期間が長くなればなるほど、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすリスクは高まります。
「誰かに相談しましょう」と言われても、あまりにも心が弱ってくると、人に助けを求めることができなくなってしまいます。
また、日本には「相談する」ことにハードルを高く感じる文化があります。
誰かに話すことで、相手に心配をかけてしまってはいけないという思いや、話を聞いてもらったありがたさと同時にやってくる「すまなさ」といった負債感情を持ちやすい国民性だからという理由もあるでしょう。
相談や助けを求めるという形だけではなく、日ごろの些細な問題を気軽に相談する環境を作りましょう。

また、「あれ?おかしいな」と思ったときは、1人でつらい気持ちを抱え込まず、いつもと違う自分を知ることも大事です。

断続的に緊急事態宣言が発令される、ワクチンもいつになるのかわからない、飲食店はどうなっていくのか気になる…先行きを見えない状況が続き、不安を感じている人も少なくないでしょう。
こうした状況が長引くことで、うつ状態、またはうつ病にかかることもあります。
平日は仮に在宅勤務であっても、業務上のやり取りなどから、Zoomなど、ウェブ会議システムで誰かとやりとりする機会があると思います。
一方、大型連休に入ると、人とかかわる機会がなくなってしまう方もいるかもしれません。
ウェブ会議システムは、お仕事だけでなくプライベートでも活用し、大型連休中も1日に1度で、一人で構わないので、誰かと会話、やりとりをするようにしてください。

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原田 佑紀子株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

大学病院やクリニックで看護師として、さまざまな疾患をもつ働き盛りの年代の患者様を間近で看護させていただくなかで、からだとこころは密接に関係している、と強く実感しました。
「病気」に目を向けるだけではなく、病気になることで揺れ動くこころや生活を支え、健康に働くことをサポートする役割になりたいという思いから、産業保健師として活動しています。皆さんの「知りたい」最新の産業保健の情報を伝えられたらと思います!
【保有資格】看護師、保健師、人間ドック健診情報管理指導士、睡眠健康指導士上級
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