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ウェブ会議で気を付けたい傾聴ポイント~コミュニケーション不良を防ごう~
- 2020/8/25
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新型コロナウイルスの影響で半ば強制的に在宅勤務が始まった人も多いでしょう。
また、出勤勤務の場合でも、これまでのように対面での「密」な会議を避ける企業が増えています。
ZoomやSkypeといったツールを利用して、その場にいなくても会議やミーティングに参加できるのは便利ですよね。
「職場で働く」以外の新しい仕事観も生まれてきていると思います。
今回は、ウェブ会議で気をつけたいことについてわかりやすくご説明します。
能面で喋っていませんか?
私は産業カウンセラーとしても、職場の上司としても、さまざまな相談を受けます。
また、ラインケアなどをテーマに管理職向けのセミナーを行ってきました。
そのなかでお伝えしているのが「話を聞く姿勢」の大切さです。
背筋の話ではありません。
もちろん身体の角度も重要ですが、もっと重要なのが気持ちの面での「相手への向き合い方」です。
特に1対1の場面では欠かせません。
相手に対する目、動き、声をうまくコントロールすることで相手の発言を促したり、緊張を和らげたりできます。
① 目:相手を見ているか、目に感情が表れているか
② 動き:頷きが伝わっているか、表情が動いているか
③ 声:画面越しでも伝わる声量か、声のトーンはどうか
ウェブ会議では相手の雰囲気がダイレクトに伝わってきません。
だからこそ、いかにアピールして伝えていくかが大事なのです。
カウンセリングを学ぶ過程でも、信頼関係(ラポール)構築のスキルのひとつに「かかわり行動」があります。
かかわり行動とは、聴き手の積極的な傾聴の姿勢を話し手に示す手法の総称です。
① 相手に視線を合わせる
② 身体言語(身振り手振りや姿勢など)に配慮する
③ 声の質(大きさ、トーン、スピードなど)に配慮する
④ 言語的追跡をする(相手が話そうとする話題を安易に変えたりせずについて行く)
意識していきたいメラビアンの法則
メラビアンの法則では、非言語コミュニケーションの重要性を説いています。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した法則で、他者からメッセージを受け取るとき、人は言語情報よりも非言語情報を参考にメッセージの内容を判断するものです。
<判断する情報の割合>
話している内容=「言語情報」から7%
声のトーンや口調、スピード=「聴覚情報」から38%
相手の表情や視線,動き=「視覚情報」から55%
上記のために「7・38・55ルール」または「3Vの法則」とも言われます。
たとえばあなたが上司として、部下を褒めるときに「あなたの企画、とってもいいと思うよ」という言葉を、”無表情・ぼそぼそ小さい声・早口”で言ってしまったとすると、部下には「本当はそう思っていないのでは?」と判断されかねません。
逆に部下の立場として、上司にミスを報告するときに「本当に申し訳ございません、以後気を付けます」という謝罪を”にこにこ、楽しそうな声、ゆっくり”伝えてしまうと、「反省していないな」とみなされてしまうかもしれません。
伝えたい感情をきちんと声や表情に乗せることが大事です。
画面越しだからこそ
在宅勤務で煩わしいコミュニケーションから解放されたと感じている人も多いかもしれません。
ウェブ会議中、カメラはできたらオフにしておきたいと思う人もいるでしょう。
しかし直接会えないからこそ、相手から得られる情報は限定的になってしまいます。
そこに配慮を忘れてしまえば、相手に意図せぬ情報を与えてしまいかねません。
コミュニケーション不良はそういったところから始まってしまいます。
「怒ってるかも」「嫌われたかな」「怖いな」そんな感情を持たせることが、かかわりを断つきっかけになってしまうのです。
1.いつもより目を開ける
2.ワントーン明るい声を出す
3.口角をあげる
4.頷きを増やす
これだけでも違ってきます。
ぜひ、非言語コミュニケーションの重要性を意識して、オンラインでのやりとりを進めていってください。