人の話が聴けないのは、なぜ?
- 2017/2/3
- メンタルヘルス
コミュニケーションは、人間関係を左右し、仕事にも大きな影響をもたらします。
双方向で成り立つコミュニケーションは、話し手と聴き手の立場があります。
相手に伝える話し手は、コミュニケーション上で主体感を得やすいため、誰しも今までに、「話す」練習をしてきた経験があるでしょう。
学生時代の発表や、就活、社会人におけるプレゼンなど実際にいろんな機会があったと思います。
一方、「聴く」ことについてはどうでしょうか?
聴くことの重要性はわかっていても、なかなか積極的にスキルアップする機会はなかったのでないでしょうか。
また、「しゃべりすぎる」ことはあっても「聞きすぎる」という表現はありませんね。
それだけ、人の話を「聴く」ということは、大変難しいことなのです。
相手の話が聴けなくなる12の壁
人の話を聴いている時に、こんなことはありませんか?
・「私の時はね、~」と自分の体験を話したくてウズウズ。
・「それはね、~すればいいんだよ」と相手の話を遮って、ついついアドバイス。
・「これは?」「あれは?」と自分の関心・興味がある情報だけを集めるように、話題をどんどん変えていってしまう。
・「結局~ということだよね」と勝手に結論づけてしまう。
どれも話し手の流れを止めてしまうことになりますし、相手が話している時に、上記のような考えが頭に浮かぶと、それ以降の話が結局「聴けなく」なってしまいます。
身が入らず曖昧な返事を返してしまうことは、残念ながら誰しもありますよね。
このように相手の話を聴けなくする要因は、リスニング・ブロックといい、12種類存在するとされています。
1.何かとくらべる
2.決めつける
3.話を選別する
4.相手の心を読む
5.心の中で自分が話すことをリハーサルする
6.自分の考えに浸る
7.自分の経験に置きかえる
8.話題を変える
9.アドバイスする
10.自分は正しいと思い込んでしまう
11.言い争う
12.なだめる
どうでしょうか。
あなたはいくつドキッとしましたか?
聴き上手が、相手を話し上手にする
言ってしまえば、聴き手は、話し手の情報の解釈も取捨選択も自由なのです。
リスニング・ブロックが現れている時は、「聴き手」の自分が「話し手」のポジションを奪ってしまっていることが多く、また自分の立場を守ったり、説教したりする立場になっていることが可能性として高いです。
リスニング・ブロックの傾向は、日常の思考や行動にも反映されてきてしまうものです。
一度リスニング・ブロックを基に、自身を振り返ってみてはどうでしょうか。
相手の理解は、「聴く」ことからしか始まりません。
どこかに「聴いてあげている」という思いが出やすい「聴き手」ですが、双方向のコミュニケーションにするためにも、リスニング・ブロックを意識し、主体的かつ同じ目線にたった「聴き手」になれるといいですよね。