果物摂取でおいしく生活習慣病予防!

果物摂取は心臓病・脳卒中予防、がん予防になる!

果物はビタミン、ミネラルなどの重要な供給源です。
果物に含まれるものはビタミンCだけでなく、種類によってはカロテン、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、食物繊維、鉄分など野菜同様の役割も期待できます!

動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017における食事療法では、果物の摂取が多いほど、全死亡、心血管疾患、冠動脈疾患リスク、脳卒中リスク、2型糖尿病リスクが低いことが紹介されています。
また、野菜や果物に含まれるフィトケミカルという、色素や辛味、香りの成分が、様々な疾病の予防の働きがあり、抗がん作用があるといわれています。

下記の図は、主なフィトケミカルの色による分類と期待される効果です。

中村丁次監修『病気にならない魔法の7色野菜』(法研)より抜粋

果物の適量は?

厚生労働省が推奨する「健康日本21」では、果物の1日摂取目標200g以上の摂取を目指しています。
以下は、200gの果物の量を示しています。

温州みかん 2個分
なし1個分
リンゴ1個分
もも2個分
バナナ2本分
キウイ2個分
グレープフルーツ1個分

果物をとる際の注意事項

◎糖質の摂りすぎ

果物には糖が含まれてはいますが、血糖値の上昇が低い食品とされていますが、糖質量が高い果物もありますので、摂りすぎは注意しましょう。
糖質の摂りすぎると、急な血糖の上昇で血糖のコントロールができなくなり肥満につながります。

◆果物の糖質量(「日本食品成分表」より100gあたりの糖質量)
バナナ  22.5g
ぶどう  15.7g
柿    15.9g
りんご  15.5g
いちじく 14.3g

肥満が気になる場合は糖質も意識し、果物を選びましょう。

100%ジュースは?

ジュースやスポーツドリンクに入っている糖は果物の果糖とは別物で糖質の急上昇を招きやすく、糖尿病へのリスクが高まります。
また、加工の際に食物繊維やビタミンが軽減するため、生の状態がおすすめです。

「果物=ドライフルーツ」ではない!

ビタミンCは生の果物に豊富
ドライフルーツは食物繊維や鉄分、カリウムなどのミネラルが豊富です。

生の果物とドライフルーツは同じ100gでも、糖質やエネルギー量が大きく違います!
実はドライフルーツの方が糖質やエネルギー量が多いです。

例:バナナ
(生)エネルギー 86kcal →(乾)299kcal
糖質量   22.5g →   78.5g
ぶどう
(生)エネルギー 59kcal →(乾)301kcal
糖質量   15.7g →   80.7g

適量は80kcal 約30g程度で片手一杯程度です。

健康管理としてバランスの摂れた食材選びを

健康管理のため糖質やたんぱく質、野菜の必要性については、何となく理解されていると思います。
しかし、果物の効果について知っていますでしょうか?

野菜と同様、果物もビタミン、ミネラルが豊富なため、野菜嫌いの方でも果物で簡単に栄養を補うことができます。
食材一つ一つに効果はありますが、一方に偏ってしまうとデメリットの作用が強くなることがあります。
食事は“制限”ではなく、適切に選び、いつもの食事に“プラスワン” と意識をもって食事を見直してはいかがでしょうか?

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金城志織株式会社ドクタートラスト 保健師

投稿者プロフィール

総合病院で看護師を経験したうえで、大学時代より興味のあった予防医学の分野で活動したく、現在は産業保健師として働いています。幸福は健康から! そのために働きながら皆さん自身が健康に取り組める、また過ごせるような情報をお伝えしていきたいと思います。
【保有資格】看護師、保健師、第一種衛生管理者、人間ドック健診情報管理指導士
【ドクタートラストの保健師サービスへのお問い合わせはこちら】
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