ストレスチェックの集団分析はどうする?―100名以下の事業場さま向け―
- 2018/10/15
- ストレスチェック
今回は、100名以下の事業場さまからしばしば寄せられる「集団分析」に関するご相談にお答えします!
50~100名規模の企業様の集団分析に関するお悩み
Q. 一昨年度よりストレスチェックを社内で実施しているが、集団分析の活用について悩んでいます。
「原則10名以上の集団で分析をするように」という決まりがありますが、弊社はまだ少人数の部署が多く、各部署の業務もまったく違うため、合算ではない方法で、何かいい区分けのしかたはありますか?
3年目を迎えたストレスチェック制度ですが、多くの企業では「職場改善」が大きなテーマとなっています。
集団分析の作成等については、現状「努力義務」の項目ではありますが、せっかく従業員の皆さまに受けていただいたデータがあるのであればしっかり活用していきたいですよね。
下限人数の変更
集団分析の作成は、在籍人数ではなく実際に受検をした人数で行われます。
そのため、部員数が10名ぴったりの部署の場合、未受検者がいた場合に集団分析の作成が難しくなってしまいます。
そんな時は事前に衛生委員会で集団分析を作成する際の下限人数を決めておくことをおすすめします。
こちらは、毎月の衛生委員会で審議したうえで、各事業場等での取扱いを社内規程として策定することが必要です。
ただし、この手法による場合であっても、下限人数2名といった極端に少人数の集団を集計・分析の対象とすることは、個人特定につながるため不適切です。
産業医の先生とも相談しながら、その会社に合った設定をしていくことをお勧めします。
参照:「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」(厚生労働省)
部署以外のグループ分け
衛生委員会の審議や下限人数の設定など、ややこしいな……と思った方、いらっしゃるでしょう。
そんな方にご提案です。
- 男女別
- 年代別
- 役職別
- 在籍年数別
上記のグループ分けでの集団分析の作成をする企業さまも増えている印象にあります。
グループの合算や下限人数の設定などよりも比較的スムーズに設定も可能ですし、複数の分析を行うことで会社ごとの傾向なども見えやすくなる分析方法かと思います。
3年目を迎えたストレスチェック制度を賢く、上手に使えたらよりよい職場づくりにお役立ていただけるのではないでしょうか。