年齢を重ねるごとにお酒に弱くなる?
3月は年度末となっているところが多いのではないでしょうか。
そのため、人事異動などに伴う送別会などの機会も多くなり、また、4月には新入社員や人事異動の社員を迎えるなどで歓迎会が多くなるため、飲酒の機会・飲酒量が増える季節かと思います。
その飲酒に関してですが、年齢を重ねるごとに「昔はあんなに飲めていたのに、弱くなってしまったな」と感じたことがある方は少なくないのではないでしょうか。
今回は、なぜ、年齢を重ねるごとに「気持ちよくお酒を飲むことができる量」が減ってしまうのかについてみていきましょう。
年齢を重ねるごとにお酒に弱くなる理由
■ 肝臓
加齢により、脂肪肝・肝機能異常などを持つリスクも高くなります。
脂肪肝や肝機能異常が存在すると、アルコールの分解はうまく進まなくなってきます。
■ 胃
アルコールの20%は胃で吸収されるとされています。
また、アルコールは肝臓で代謝されるというイメージが強いですが、実は胃の粘膜にも肝臓と同じアルコールを分解する脱水素酵素が存在し、胃でもアルコールは代謝されているということがわかっています。
ただし、年齢を重ねるごとに胃は粘膜が薄くなり、アルコール脱水素酵素が少なくなるため、アルコールの分解がうまく進まなくなってきます。
■ 体内水分量
体内の水分量は、新生児の頃が一番高く、年齢を重ねるごとに比率が低くなっていきます。
体内の水分量が低いと、アルコールから出る有害物質であるアセトアルデヒドの排出が遅くなり、体内にアセトアルデヒドが蓄積されやすくなってしまいます。
■ 疲れ
年齢を重ねるごとになかなか疲れが取れなくなってきたと感じる人も多いのではないでしょうか。
アルコールの体内への吸収率は、体調により違いが出てきます。
睡眠不足や疲れが溜まっているときにはアルコールの吸収が早くなり、飲酒による不快な症状が出てきてしまうことが多くなります。
上手にお酒と付き合うコツは
年齢を重ねるごとにお酒に弱くなってしまうというのは、避けて通れません。
では、この特性のなか、上手にお酒と付き合うコツは何があるのでしょうか。
① 飲酒は、食事をしながらスローペースで
急激なアルコール摂取は、体内のアルコール濃度を急上昇させてしまい、お酒による不快な症状を起こしやすくしてしまいます。
空腹を避け、スローペースで飲むことでアルコールの吸収速度を抑えながら飲みましょう。
② 飲酒は、水を飲みながら
体内の水分量が低くなると、飲酒による不快な症状がより出やすくなります。
そのため、お酒を飲み続けるのではなく、水を間に挟みながら飲むなどの工夫をしましょう。
③ 飲酒量の制限をしましょう
飲酒量の制限が、上手にお酒と付き合うためには欠かせません。
自分の体調や、「これくらい飲んでしまうと翌朝に残ってしまう」など経験に合わせて、飲酒量を制限するようにしましょう。