梅雨が明け、本格的な夏がやってきましたね。
暑い日に水分補給は大切ですが、どんな飲み物でもガブガブ飲めばよいわけではありません。
夏を乗り切るための、効果的な水分の取り方や、飲み物の種類を知っておきましょう!
水分補給とは
そもそも、水分補給はなぜ必要なのでしょうか?
人間の体重の約60%は、水分(体液)が占めています。
体液とは、血液や唾液、消化液、細胞の中などにある水分で、1日の出入りは2.5Lにもなります。
体液の主な働きは以下の3つです。
「体に必要な栄養素や酸素を運ぶ」「体で不要な老廃物を運び出す」「体温を一定に調整する」
そして、体の水分を維持するためには、1.2Lの水分補給が必要です。
水分が2%失われるだけで、運動能力が低下してしまいます。
4~5%失われると、めまいや頭痛などの脱水症状が現れます。
体の水分の10%が失われると、最悪死に至る場合もあります。
注意! 夏の水分補給
水分補給が必要だからといって、むやみに水分を取ることは逆効果です。
逆効果な飲み方や飲み物の種類を、以下にまとめました。
① 水の一気飲み
胃もたれ、むくみ、疲労感などの原因になります。
特に熱中症になりかけているときは、水を一気に飲むことで、電解質のバランスが狂い、「自発的脱水」と呼ばれる危険な状態に陥ることがあります。
② カフェイン入りの飲み物を大量に摂取する
カフェインは利尿作用があり、体内から水分を排出してしまいます。
また、飲みすぎると疲労感が蓄積し、ストレスホルモンを増加させてしまいます。
③ ジュースや炭酸飲料
ジュースや炭酸飲料に含まれる糖分を多量に摂ることで、血の巡りが悪くなり、細胞に栄養や酸素が供給されなくなります。
その結果、疲労感やむくみが増すだけでなく、糖尿病のリスクも高くなります。
夏の水分補給は、回数を分けて、一気飲みではなく少量ずつ摂ることが大切です。
屋外での作業が続く仕事をされている方などは、水筒などを身近に置いておき、いつでも水分が摂れるように準備しておくと良いでしょう。
夏に効果的な飲み物
~スポーツやレジャーなどで大量に汗をかいた場合~
失われた水分とナトリウムを補う必要があり、効果的な飲み物は「スポーツドリンク」です。
ナトリウムと一緒に糖分も摂ることで、腸管での水分補給を促進させる効果があります。
スポーツなどで失った水分を素早く吸収することで、熱中症対策として効果的です。
~室内などでゆっくり汗をかいた場合~
ミネラルが豊富で、カフェイン・塩分が含まれていない「麦茶」が効果的です。
麦茶には、夏バテ防止、体を冷やすなどの効果があり、疲れた体におすすめです。
暑い夏は、汗と一緒に出てしまうミネラルを補給することも大切です。
また、日頃からコーヒーや紅茶などカフェイン入りの飲み物をよく召し上がる方は、なるべくノンカフェインの飲み物で水分補給をするよう心掛けてください。
ミネラルとノンカフェインの両方を満たしている飲み物がこちらです。
・ そば茶……免疫力を高め、血行を促進する
・ ドクダミ茶……夏バテ対策に効果的で、老廃物などを出す
・ はとむぎ茶……体の新陳代謝を高める
このように場面に合わせて、正しい水分補給を行い、今年の夏も乗り切りましょう!