休憩時間に関するきまりごと
社員を採用して労働契約を結ぶ際、勤務時間や休日、賃金など書面で定める必要がありますが、今回は「休憩時間」に関するお話です。
労働基準法第89条に定められている通り、就業規則に必ず記載しなければならない事項のひとつです。
また、勤務時間によって休憩時間を変えなければなりません。こちらは、労働基準法第34条に定められています。
使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、
八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
残業時間が長い場合、休憩の延長は必要?
例:【A社】所定労働時間が1日7時間、休憩時間を45分に定めている。
普段は定時で業務が終了し、残業もあまりありません。
しかし、繁忙期に入り1日に3~4時間残業する日が増えています。
この場合、休憩時間を延長する必要はあるのでしょうか?
上記にも記載の通り、労働時間が8時間を越えた場合に1時間の休憩が必要となるため、通常通り勤務を終えることができれば、この休憩時間に関しては特に問題はありません。
残業をすることにより、労働時間が8時間を越えてしまうようであれば、休憩時間をあらかじめ15分延長することも可能です。
ただし、その日残業をするかどうか始業の段階やお昼休憩の段階では分からないようであれば、残業に入る前に小休憩をとるという方法もおすすめです。
また、電話対応当番を決め、その人がデスクで食事をとりながら対応しているような会社は注意が必要です!
電話対応の時間は「手待ち時間(待機時間)」と呼ばれ、休憩時間にはなりません。
こういった対応を指示する場合は、あらかじめ休憩時間を交代制にして休憩時間と当番の時間を分ける必要があります。
仕事の効率や集中力をアップさるためにも、休憩をきちんととってリフレッシュすることは大切です。
いずれにせよ、休憩時間の取り方は会社側と労働者側でよく話し合い、就業規則を整備していくことをおすすめします。
いまいちど、労働時間・休憩時間の運用について見直してみてはいかがでしょうか。