2024年障害者雇用状況とこれから

2024年障害者雇用状況とこれから

厚生労働省では、2024年の「障害者雇用状況」集計結果を取りまとめました。
今回の集計結果は、障害者の雇用の促進等に関する法律に基づき、民間企業や公的機関などにおける6月1日現在の身体障害者、知的障害者及び精神障害者の雇用状況について、障害者の雇用義務のある事業主などに報告を求め、これを集計したものです。

障害者雇用について

障害者雇用を促進する目的は障害者の職業の安定を図ることとされていますが、その根底には障害の有無に関係なく、個々人がそれぞれの適性やスキルに合った仕事において活躍できる場を増やし、誰もが輝ける共生社会の実現が理念として掲げられています。
それによって、事業主に対し「障害者が能力や適性が発揮でき、生きがいを持って働けるような職場作り」が求められています。

2024年障害者雇用状況について

民間企業(常用労働者数が40.0人以上の企業)に雇用されている障害者数は67 万 7,461.5 人でした。前年と比べると3万 5,283.5 人(※1)増加しています。(対前年比 5.5%増加)
この結果は21年連続で過去最高を更新しています。
この雇用者のうち身体障害者は368,949.0人(前年比2.4%増)、知的障害者は 157,795.5人(前年比4.0%増)、精神障害者は150,717.0人(前年比15.7%増)との結果となり、いずれも前年より増加し、特に精神障害者の伸び率が一番大きかったことがわかりました。
実雇用率は、13年連続で過去最高の2.41%(前年は2.33%)となりましたが、法定雇用率達成企業の割合は46.0%(前年比-4.1ポイント)という結果でした。
今回の法定雇用率のマイナスに関してですが、2024年4月の法改正で法定雇用率が2.5%に引き上がったことの影響が考えられます。

※1 小数点以下が存在するのは、原則として週20時間以上30時間未満働く身体・知的・精神障害者を0.5人と算出するため

企業別雇用状況

2024年4月より対象事業主の範囲が43.5人以上から40人以上の企業に変更されました。
今年から新たに報告対象となった常用労働者数が40.0~43.5人未満規模の企業では障害者の数が4,962.5人で、実雇用率は2.10%の結果となりました。

・公的機関の在職状況

①国の機関に在職している障害者数は10,428.0人で、前年より4.9%増加しており実雇用率は3.07%と、前年に比べ0.15ポイント上昇しました。

②都道府県の機関に在職している障害者数は11,030.5人で、前年より3.8%増加、実雇用率は3.05%と、前年に比べ0.09ポイント上昇しました。

③市町村の機関に在職している障害者数は37,433.5人で、前年より5.1%、1,822.0人増加しており、実雇用率は2.75%という結果でした。前年に比べ0.12ポイント上昇しました。

2025年4月の制度の変更点

障害者の就業が一般的に困難と認められる業種に対し、雇用義務を軽減するための除外率というものが設定されています。
この除外率については、2025年の4月より10%引き下げられることが決まっています。

 

本集計結果において全ての業種で前年よりも障害者数は増加していましたが、産業別の実雇用率では、「医療、福祉」(3.19%)のみが法定雇用率を上回っています。

最後に

2024年4月に2.5%になった法定雇用率ですが、2026年7月には2.7%まで引き上げられことがすでに決定しています。
このことからも今後の障害者雇用についてさらに促進されていくと考えられます。

その際に事業者は「義務だからやらなくてはいけない」という考えになるのではなく、障害者の方が採用後に働きやすく定着しやすい職場の整備、そして、一人一人の特性を活かし、よりよい事業展開を考えていくことが大切です。
また、障害を抱える人が増えている現状を理解し、同時に、障害によって自分の可能性が狭まることやチャンスが無くなる社会であってはならないと強く思います。
今後、事業者側の意識もどんどん変わっていく必要があります。

<参考>
・厚生労働省「令和6年障害者雇用状況の集計結果」
・厚生労働省「事業主の方へ」
・厚生労働省「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」

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瓜生 なつ株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

前職で体調を崩したことをきっかけに心身ともに健康で働くことの大切さを実感しました。自身の経験から私も活き活きと働く人を増やすお手伝いがしたいと考え、ドクタートラストに入社いたしました。
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