保育士が教える声掛けの工夫!① 子どもに思いが伝われば育児はもっと楽しくなる!

皆さんはじめまして、保育士の吉沢です。
今後は、働きながら子育てをされている皆さんに向けて、さまざまな情報をお届けいたします。

子どもに対して「なんで言ったことが伝わらないのだろう」「どうしてだめだよと言っている行動をしてしまうのだろう」と思うことはありませんか?
もしかしたらしっかりと伝えているつもりでも、子どもには伝わっていないのかもしれません。
そしてそれは少し言葉を意識するだけで伝わるようになり、伝わるようになれば子育てが少し楽になるかもしれません。
日頃保育士として、親として、子どもと接している私が実践している声掛けの工夫についてわかりやすく紹介します。

保育士はこうしている! 叱る理由を伝えよう

子どもは興味関心の赴くままに行動範囲を広げていきます。
そして歩ける姿が可愛い反面、時にはコンセントなどの危ないもの、触ってほしくないものを触ろうとしますよね。
皆さんはそのような時どのような声掛けをしますか?
まず「だめだよ」「やめてね」などと声を掛けますよね。(この時叱っていることが伝わるように声はいつもより低くしましょう)
ここまでは皆さん共通のことと思います。
大切なのはそのあとです。
「だめ」と声をかけられたとき、子どもは「なんで?」となりますよね。
この「なんで?」に答えずにそのままにしておくと、なんで叱られたのかわからず同じことを繰り返してしまいます。
そこで多くの保育士は「だめ」のあとには必ず理由を説明しています。
しかし、もしかしたらイヤイヤ期の子どもは理由を説明しても納得してくれないかもしれません。
その時は同じ理由をテンションや言葉を変えながら説明していくことがおすすめです。
それでも納得してくれなければ、その時その瞬間に無理やり納得させる必要はありませんので、「じゃあまた今度説明するね」と切り上げましょう。

赤ちゃんは身体で止めよう!

上記の話からすると、赤ちゃんにも理由を伝えないといけないの?と思ってしまうかもしれませんが、0歳児には言葉で叱ったり説明したりしなくても大丈夫です。
まだ言葉が理解できていない赤ちゃんにいつもと違うトーンで理由を説明すると赤ちゃんは理解できずに不安になってしまいます。
ですので、まだ動きも早くない赤ちゃんに対しては、言葉よりも身体で制止してあげるほうがおすすめです。
かといって理由を説明してはいけないわけではありません。
身体での制止と「だめ」などの短い声掛けがメインで、理由の説明(あまり深刻な顔や口調にはならないように)はおまけと考えましょう。
たとえば、触ったら危ないものに触ったら、だめと言いながら抱きかかえて安全な場所まで移動させます。
それを繰り返すと、触ろうとすると移動させられるということを覚えて触りに行かなくなり、同時に「だめ」の意味も理解するようになります。

パパにいいよって言われたよ!

これはよく聞くセリフではないでしょうか?
この場合は、ママはいつもだめと言っているけど、パパはそれを知らないのでパパの判断で許可をしてしまったのでしょう。
ありがちなことですが、「ママとパパで言っていることが違う」「昨日はいいって言っていたのに今日はだめって言われた」など人によって時間によって言っていることが違うと、子どもが混乱してしまいます。
そして場合によっては夫婦げんかに発展してしまうかも知れませんね。
子どものためにもご家庭のためにも小さい年齢ほど一貫した態度をとりましょう。
大人の私たちは人によって意見が違うこと、事情によって対応が変わることは理解できますが、子どもはまだそれがわかりません。
難しいことですが、夫婦間で「だめ」と伝えるの基準を共有したり、保育園・幼稚園の先生に「うちではこういった理由でこれはさせていないんです」と伝えたりすることが大切です。
年齢とともに、「いつもはだめだけど今はこう言った理由でいいんだ」ということがわかるようになってくるので、子どもの成長に合わせて声掛けしていきましょう。

ご自身の言葉を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
少し言い方を変えるだけで、子どもたちは全く違った反応を見せてくれるかもしれません。
皆さんの育児生活が、少しでも楽しくなりますように。

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吉沢夏希株式会社ドクタートラスト 保育士

投稿者プロフィール

大学在学中から保育園で子どもたちに接する仕事を続けてきました。保育士としての経験と出産育児の経験をあわせて、産前産後・育児中の働くお母さんの力になりたいと思っています。
また、記事では子どもの成長過程に関することから保育士が実際に現場で使う保育テクニックなどを紹介し、日々の子育てが少しでも楽しくなるようにサポートしていきます。
【保有資格】保育士、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラー、幼児食インストラクター、チャイルドコーチングアドバイザー
【YouTubeで「子育て相談コーナー」配信中!】
【ドクタートラストへの取材、記事協力依頼などはこちらからお願いします】

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