- Home
- ドクタートラストニュース
- パワハラ相談窓口は社内で十分?まず必要なことは風土づくり!
パワハラ相談窓口は社内で十分?まず必要なことは風土づくり!
- 2020/1/28
- ドクタートラストニュース
2019年11月20日、厚生労働省がパワハラ防止指針案「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針案」を公表しました。
パワハラ防止指針案は、2020年6月から適用されるパワハラ防止法を見据え、どのような行為がパワーハラスメントにあたるのか、企業が行うべきパワハラ対策が定められています。
また、パワハラ防止指針案には、具体的な対策として以下のように「相談窓口」の設置を求めています。
事業主は、当該事業主が雇用する労働者又は当該事業主(その者が法人である場合にあっては、その役員)が行う職場におけるパワーハラスメントを防止するため、雇用管理上次の措置を講じなければならない。
(中略)
(2) 相談(苦情を含む。以下同じ。)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
事業主は、労働者からの相談に対し、その内容や状況に応じ適切かつ柔軟に対応するために必要な体制の整備として、次の措置を講じなければならない。
イ 相談への対応のための窓口(以下「相談窓口」という。)をあらかじめ定め、労働者に周知すること。
(相談窓口をあらかじめ定めていると認められる例)
① 相談に対応する担当者をあらかじめ定めること。
② 相談に対応するための制度を設けること。
③ 外部の機関に相談への対応を委託すること。
出所元「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針案」
今回は、相談窓口について多くの方からいただくお話をご紹介するとともに、有効的な窓口設置方法を考えてみます。
窓口に対する企業の現状と悩みの声
企業担当者へハラスメント対策や窓口の設置状況について伺うと、主に以下のような回答をいただきます。
・ 社内窓口として人事や総務部の担当者へ相談するよう、従業員に案内している
・ 加入している保険会社の相談窓口を利用している
・ 弁護士へつながる内部通告用の窓口ならある
どの企業も窓口を設けていることで取り組みとしては十分に思われるかもしれません。
ただ、実際の周知状況や利用率を伺うと、窓口開設時に一度周知したきりであったり、従業員から相談をいただくことはいままで一度もない、外部窓口から企業へ報告がないため利用率はわからないといった声も多いのが現状です。
相談窓口がそもそも機能しているのか把握できていない企業も少なくありません。
そのような状況を「セーフティーネットを張っている」といえるのでしょうか。
また、相談件数が多く窓口が機能していたとしても、人事や総務部が相談窓口と担っていることにより、相談を受ける担当者側が相談業務に長時間拘束されることでストレスを感じる、従業員が査定に響くことを恐れてしまい大事になるまで相談がないといった課題もあるようです。
外部相談窓口のメリット
社内窓口や保険会社の窓口を利用している場合、どうしても前述のようなお悩みが出てくることが考えられます。
そこでおススメなのは外部相談窓口の利用です。
ドクタートラストが提供している外部相談窓口では、受けた相談ごとに必ず報告書を作成します。
相談者の方から同意をいただいた範囲内で、相談内容や、それに対してのどのような助言をさせていただいたかはもちろん、企業側で対応することが望ましいとされることの提案をします。
また場合によっては本人へ産業医面談を促すこともあるため、既存の産業保健体制との連携も可能です。
さらには、利用される従業員の方々へ向けたWEBページをご覧いただくことでご相談いただきやすい環境を整えているので、窓口利用率の向上も期待できます。
まずは風土づくりを
ただ、窓口より重要となってくるのは、上司や同僚など、周りの人の存在ではないでしょうか。
直属の上司を超えて人事部等へ直接相談が来てしまうケースが多く処理しきれずに困っているといった声も上がっています。
根本的な解決を目指す場合には、直属の上司等管理職に気軽に相談ができる風土を作り、上司のマネジメント機能がより働く体制を作り上げることが大切です。
そのために管理職が学ぶべきことは多くありますが、ドクタートラストの健康経営セミナーでは、マネジメント力をテーマにしたセミナーも多数扱っています。
たとえば以下のようなセミナーを行うことで改善が見込まれます。
・ ラインケア研修
・ アサーション(コミュニケーション)スキル
・ ハラスメント対策
・ 女性の部下を持つ男性上司へのマネジメント研修
ドクタートラストのセミナーでは講師が皆さんにお話をするだけではなく、グループワークを取り入れることでより理解を深め、実際の場面で役立てていただけるような内容になっています。
個々のニーズに合わせたセミナーの開催が可能ですので、お気軽にご相談ください!