すっかり肌寒くなってきた今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
精神保健福祉士の笹井です。
働く皆さんにお役立ていただく健康保健新聞、今日のテーマは「笑いの持つ癒し」についてです。
皆様が最近心の底から笑ったことはなんですか?
「はて、いつだっけ……」なんて、思い当たる節がない方は、要注意。
この記事を読んで、笑顔を作るように心がけてください。
笑う門には福来ると言いますが、科学的にも実際そうなのです。
笑うってどういうこと?
笑いは主に嬉しい、楽しい、喜びなどの陽性感情とともに現れます。
また、自分の精神状況が安定している際に起こります。
笑う行動は一般的に生物では人間にしか持っておらず、高度な脳機能でないとできないとされています。
何かに対して笑おうとするときには、その対象に対して優越感を感じた時に笑いは起こります。
落語や漫才など、出てくる人物は滑稽でバカバカしいですよね。
5歳の子どもは一日に300回笑うのですが、大人は一日に15回程度しか笑いません。
大人はさまざまな感情や概念や枠組みを持っているので、自分の感情を素直に表すことがほとんどないためです。
それだけに、大人は自分の感情や思考をセーブしているのです。
笑いの生理作用
笑うことによって体にどのような変化が起こるのでしょうか?
いくつかご紹介いたします。
・体をリラックスさせる
笑うことによって自律神経が頻繁に切り替わり、副交感神経系が優位になります。
副交感神経は自律神経の一つで、体を休ませリラックスさせる神経です。
体がリラックスすることによりストレスが低減します。
・免疫機能が向上する
自律神経が頻繁に切り替わることにより、免疫機能を向上させるホルモンが出ます。
がんを食べてくれるNK細胞が活性化し、がんの発生予防にもなります。
・脳の機能が活性化
笑うことにより、前頭前野が活性化し、集中力や注意分配能力、記憶力が向上します。
・鎮痛作用
笑うことにより、エンドルフィンというホルモンが脳内に分泌されます。
エンドルフィンは多幸感をもたらし、鎮痛作用があります。
などなど体にとってはよいことがいっぱいありますね。
病院で働いていた際に、一日中痛みを訴えている高齢の患者さんがいたのですが、かわいいお孫さんがお見舞いに来たとたん、笑顔になって痛みを訴えなくなったところを見たことがあります。
薬を使っても、看護師が手でさすってもどうにもならなかった患者さんだったのですが、その人にとって何よりの薬だったのだろうなぁと感じました。
さぁ、笑おう
皆さんはどんなことで笑顔になりますか?
友達とお酒を飲んで騒ぐ。
バラエティ番組を見る。
落語や漫才を聞く。
家族と会う、などなど。
人によって笑うための行動や笑いのツボは違うでしょう。
もちろん、笑うことが万能だというわけではありません。
健康管理の方法の一つとして、頭にとどめておいていただければと思います。
笑うことで生活を豊かに、笑う門には福来る。
みなさんが健やかに働かれますように、それではみなさんさようなら。