みなさんこんにちは、精神保健福祉士の笹井です。
春らしい陽気になってまいりました。
桜の花が咲いて、新緑が芽吹き、日中上着を羽織らなくてもよいほどの気温です。
朝晩の寒さと日中の温かさで体調を崩されていないでしょうか?
さて、働くみなさんの役に立つ情報をお伝えする産業保健新聞。
今日のテーマは「春が与えるストレス」についてです。
心も体もソワソワする季節
春は変化の季節です。
気候では、温度や湿度が高くなったり低くなったり、花粉が飛んだり、天候が悪くなりやすかったり。
植物では「木の芽立ち」ともいわれますが、新芽を吹いたり、花のつぼみが膨らんできたりします。
動物では、冬眠から覚め活動が活発になり、発情期を迎えたりします。
元来、人間は動物です。
人間の心と体は少なからず季節によって刺激を受けるのです。
「春眠暁を覚えず」という言葉をご存知ですか?
春になると眠たくなったり、体が重く感じたりすることはありませんか?
あれは気温差が刺激となって交感神経を高ぶらせるので、体がバランスを取ろうとして逆の作用をもたらす鎮静やリラックスを司る副交感神経が活発に働くためです。
睡眠バランスが崩れると、精神的な面にも変調をきたします。
体と心に変化をもたらす時期、春は危ない季節であることを理解しましょう。
危ない春 どうすればいいの??
普段の生活を崩さないことが一番です。
きちんと食べ、きちんと動き、きちんと眠る。体が疲れているときは無理をしない。
当たり前のことですが、普段の生活をきちんとすることが何よりの健康方法です。
漠然したことをいってしまいました。
これでは対策になりませんね。
では、具体的な例をいくつかあげましょう。
① 無駄な飲み会に行かない
アルコールは飲みすぎると睡眠の質を乱し、消化器および全身の臓器に負担をかけます。
さらに、せっかくの休みも体の回復でつぶれてしまいます。
歓送迎会のシーズンですが、わざわざお金を使って送りたくない方・迎えたくない方の飲み会には行かないで大丈夫です。
あなたがいなくても、飲み会はできます。
飲み会代を自分の有意義なことに使って満足感を得ましょう。
② 新しいことについて考えすぎない
異動の時期「あの人が異動したから、あの作業を振られるに違いない」なんて考えはやめましょう。
人の体は1つ、頭も1つです。分身して2人分の作業はできません。
正しく業務をこなし、きちんと仕事をするのは前提ですが、1人分の業務はきちんとこなしていることに誇りを持ちましょう。
自責の念を持つと精神的な健康は得られません。
堂々と「自分は悪くない、業務が多いんだ」と胸を張りましょう。
③ 期待しすぎない
新しいことには期待が膨らむものですが、過度な期待は厳禁です。
「あの人が入ってきたらこの仕事を振って……」なんて期待をすると、それができなかった時に、期待を向けた人に悪意を向けてしまうこともあるかもしれません。
良好な職場環境づくりのためには、他人には期待しないことです。
期待しないことで、却って他人のよい部分を見ることができるかもしれません。
変化の春を乗り越えましょう
人事や業務の変化、自分の進路の変化など、気候だけでなく、春は変化の満載です。
来るべき物事に対して、用意するべきことはきちんと用意することが必要ですが、やってみないとわからないことはたくさんあります。
不安や期待、さまざまな感情を抱く季節ですが、「自分にストレスがかかっているんだ」と意識して変化の春を健やかに乗り越えていきましょう。
働く皆さんの日々が健やかに、笑って過ごせる毎日でありますように。