カラコンの保存液に…生物? 絶対知っておきたいカラコンの選び方

前回、コンタクトレンズの購入場所についてご紹介しました。

今回は、カラーコンタクトレンズ(以下、カラコン)についてです。
若い女性の多くは、メイクと同じように毎日つける方が多いのではないでしょうか。

カラコンも、紛うことなき医療機器

前回の投稿でお伝えしたように、本来コンタクトレンズは、視力矯正のための医療機器となります。
一方、カラコンは、視力矯正を目的とはせずに、おしゃれのために使用している方がほとんどかと思います。

以前は、度なしカラコンは高度管理医療機器の承認が必要なく、つけまつげと同様に雑貨として販売されていました。
しかし、安全性の観点から、2009年より度なしのカラコンであっても高度管理医療機器としての承認が必要となりました。

直径やデザインだけで選んではダメ!

高度管理医療機器の承認を受けているカラコンは、2009年では10品以下だったところ、4年後の2013年には300品ほどに増えていきました。
多くの種類から選べるわけですが、安全性のためにどのような視点で選べばよいでしょうか。
ここでは2つの視点をお伝えします。

着色方法

通常のコンタクトレンズとの違いとして、カラコンには着色が施されています。
着色剤がどんなものが使われているか…など、細かいこともありますが、一番わかりやすいのは、「着色方法」かと思います。
レンズの表面に着色がされていると、色素が直接目に触れてしまうため、目やまぶたに影響を及ぼす可能性があります。

独立行政法人国民生活センターが2014年に実施した「カラーコンタクトレンズの安全性 -カラコンの使用で目に障害も-」では、広告どおりに着色部分がレンズ内部に埋め込まれているか、レンズケアによって色が落ちないかを調査し、商品名とともに調査結果を公表しています。
調査結果としては、17品中11品は、着色部分がレンズの表面にあったとのことです。
しかも…そのうちの9品については、広告では「着色部分はレンズ内部に埋め込まれている」と表示をしている商品とのことでした。
こちらの調査も参考にしたいところです。

酸素透過率

コンタクトレンズは、目に必要な酸素がきちんと届くかが大切です。
酸素が届くかどうかには、レンズの素材、レンズの厚さ、色素が酸素透過の妨げになっていないかなどがポイントとなります。
酸素透過率は、Dk値という酸素透過係数ではかることができます。
Dk値が高いほど、酸素を通しやすいことを意味します。
添付文書をチェックしてみましょう。

カラコンの個人輸入はもってのほか!

日本では、高度管理医療機器として承認されたコンタクトレンズしか販売できません。
しかし、インターネットを通じて、海外の会社から国内未承認のコンタクトレンズを購入する方もいるようです。
国民生活センターが、2006年に行った「おしゃれ用カラーコンタクトレンズの安全性―視力矯正を目的としないものを対象に―」では、国内未承認のカラコンに、色素が溶け出しているものや、保存液の中に1mm程度の動物性異物が混入しているものがあったことが報告されています。
未承認のコンタクトレンズは、基準をクリアしている必要がないものです。
必ず購入する際には、定期的な眼科受診のうえ、承認されたものを購入しましょう。

<参考資料>
・ 「目の病気‐コンタクトレンズ障害」(公益財団法人日本眼科学会)
・ 「Eye care カラコン」(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
・ 「カラーコンタクトレンズの安全性 -カラコンの使用で目に障害も-」(独立行政法人国民生活センター)
・ 「おしゃれ用カラーコンタクトレンズの安全性―視力矯正を目的としないものを対象に―」(独立行政法人国民生活センター)

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