「5月病」、誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
新生活の疲れがゴールデンウィークを過ぎたころに一気に噴きだし、心身ともに不調に…。
しかし、最近ではこの5月病のような症状が6月にでてくる人が増えてきており、「6月病」と呼ばれているのです。
どうして6月病になるの?
そもそも、5月病・6月病はいずれも俗称であり、医学的には「適応障害」、「うつ病」に分類されます。
6月は、新人研修が終わり、配属先での仕事がはじまる時期です。
入社から1ヶ月ほどは緊張感があるため、疲れに気づかずに過ごす人も多くいます。
しかし、実際に仕事を始めてみると、理想と現実のギャップや人間関係に悩むなど、より多くの疲労とストレスを抱え込んでしまうことも珍しくありません。
さらに、梅雨の不安定な天気も6月病の要因の1つとなります。
もしかして私も6月病?
簡単なチェックリストをご紹介します。
次の10項目のうち、いくつあなたにあてはまりますか?
① やる気が出なくて、やるべきことを先延ばしにする
② 気持ちが沈んで、楽しいことがないと思う
③ 気持ちが落ち着かない
④ イライラして怒りっぽくなる
⑤ 先々のことを考えると不安や焦りを感じる
⑥ 体がだる重く、疲れが取れない
⑦ 心臓がドキドキする、息苦しい、めまいがする
⑧ 頭がずっしり重く感じる、ズキズキ痛む
⑨ なかなか寝付けない。何度も目が覚める
⑩ 食欲がわかない。食事がおいしく感じられない
当てはまった項目
2~4個→6月病予備軍
5~7個→6月病がかなり進行中
8~10個→今すぐ対処が必要
どうすれば抜け出せる?
真面目な人は6月病になりやすいといわれています。
仕事を気にするあまり、自分を責めたり、仕事に合わせた生活を送ったりする人は要注意。
次の4点に気をつけて、自分本来の生活ペースを取り戻しましょう。
1. メリハリをつけよう!
常に仕事のことを考えていると、心も身体も疲れてしまいます。
公私を上手に切り替え、意識的にリフレッシュするように心がけましょう。
2. 適度な運動をしよう!
適度な運動は、“しあわせホルモン”である「セロトニン」を活性化させます。
軽いものでもよいので、「疲れているなぁ」と感じるときにこそ身体を動かしてみましょう。
3. 1日3食、バランスの良い食事を摂ろう!
食事はセロトニンの分泌に不可欠です。
たんぱく質にはセロトニンの材料となる物質が豊富に含まれています。
ただし、たんぱく質ばかりでは健康な身体はつくれないので、バランスの良い食事を摂りましょう。
4. 睡眠をしっかりと!
不規則な生活や睡眠不足はストレスの原因となります。
7~8時間の睡眠をとり、朝の決まった時間に目覚めて朝日を浴びる習慣が体内時計を整えます。
あの人は大丈夫?
6月病は前述のように”たまたまその時期に多い”というだけで、そのベースにあるのは「適応障害」や「うつ病」です。
新しい環境に慣れることができない、トラブルにうまく対応できないという状況があれば、いつでも適応障害があらわれる可能性があります。
特に、ストレスの多い時期には注意が必要で、会社の人事異動時期、繁忙期などによっては”7月病” ”8月病”があらわれるかもしれません。
それらの予防のために、セルフケアはとても大切なことです。しかし、自身の疲労になかなか気づけない人を良く見かけます。
もし周りに「あれ?何かいつもと違うな」と感じる人がいたら、ぜひ声をかけ、話を聞いてみてください。
一人ひとりの悩みを聴くことが6月病を予防し、さらには、働きやすい職場づくりにつながっていきます。