暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。
熱中症に気を付けている方も多くいらっしゃると思いますが、この時期、熱中症と似たような症状で注意が必要なものが「光化学スモッグ」です。
光化学スモッグとは?
光化学スモッグは、人体に悪影響を与える大気汚染の現象のことです。
工場や自動車から排出される大気汚染物質が太陽の強い刺激を受けると光化学反応を起こし、オゾンなどの光化学オキシダント(酸化性物質)を発生させます。
気象条件によっては、この光化学オキシダントがたまり、白くもやがかかったような状態になることがあります。
この状態を「光化学スモッグ」と呼んでいます。
スモッグ(smog)とは、smoke(煙)とfog(霧)という単語をあわせてできた言葉です。
発生しやすい時期や気象条件
5月下旬から9月にかけて、日射が強く、気温が高く、風の弱いなどの気象条件が重なった場合に発生しやすくなります。
特に太平洋高気圧に覆われる7、8月は気温も高く、紫外線も強く、なおかつ安定した天気が続くため、光化学スモッグが発生しやすい気象条件になります。
光化学スモッグの症状と熱中症の違い
光化学スモッグの発生しやすい時期は、熱中症が発生しやすい条件と似ています。
また、光化学スモッグの影響を受けたときには、身体のだるさ、吐き気、頭痛といった熱中症に似た症状が出るため、注意が必要です。
光化学スモッグの影響を受けやすいのは、直接外気に触れる目と、空気が通る呼吸器です。
そのため、熱中症との大きな違いは「目がチカチカする・目が痛む・のどが痛む」といった目やのどの異変が出ることです。
注意報が発令されたときの過ごし方
光化学スモッグの影響はマスクをすることでは防げません。
インフルエンザなどのウイルスと違い、分子が小さいためです。
注意報などが発令された場合には以下のように過ごしましょう。
- 屋外での活動を避け、窓を閉めた屋内で過ごす
- 自動車の使用を控える
- 目がチカチカしたり、のどに痛みを感じたりした場合は、水道水で目を洗い、うがいをする
目を洗ったり、やうがいをしても様子が変わらないときや、息苦しさ、胸が苦しくなったときは、医師の診断を受けましょう。
熱中症かなと思ったときは、まずは、涼しい場所で水分を摂りながら休みましょう。
その際、目やのどにも異変を感じるのであれば、光化学スモッグの影響も疑いましょう。
熱中症であっても光化学スモッグの影響であっても、症状が改善されないようであれば早めに病院へ行くことが大切です。
<参考元>
「光化学スモッグ」(目黒区ウェブサイト)