長い通勤時間による仕事への影響

皆さんは毎日の通勤時間はどのくらいでしょうか。
さまざまな調査会社が都心に勤務する人の通勤時間を発表していますが、通勤時間の平均は1時間前後であるという結果や、徒歩も含めると半数以上が通勤に1時間以上かかっているというデータもあります。
長い時間の通勤でストレスを感じたりしている方は、特に大都市周辺で非常に多いのではないでしょうか。

通勤時間が長いとどうなる

・ 睡眠時間が削られる

通勤時間が長くなってしまうとどうしても睡眠時間が短くなってしまいます。
通勤時間が短い方が帰宅し、家事や食事を済ませている時間にまだ電車の中ということもあると思います。
もちろん朝起きる時間も通勤時間の短い方よりも早くなってしまうため、結果的に睡眠時間が削られることにつながってしまいます。
さらに、「座れるから通勤中に寝ている!」という場合も、要注意です。
特に帰宅時の電車で仮眠をとってしまうと、いざ家で眠りにつく際に、上手く眠りに入れなかったり……という悪影響も出てきます。

・ 食生活が乱れる

毎日の食事に偏りが出てきてしまう可能性もあります。
上記で挙げたように帰宅時間が遅いと、調理をする時間がもったいなく感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
結果としてコンビニ弁当や調理の簡単な肉料理、パスタや丼などの炭水化物が多いかと料理が多くなってしまい、健康的な食事を摂ることが少なくなってしまう方も多くいると思います。

・ 通勤そのもののストレス

他にも通勤によるストレスを感じる方もいると思います。
電車が遅れたらどうしよう……、道が混んでて会社に遅れたらどうしよう……、満員電車が嫌でも通勤のために仕方なく毎日利用しているなど、通勤中のストレスの原因は様々であると思いますが、通勤時間が長ければその分だけストレスを感じ続けている状態が続きます。

仕事への影響

上記のような状態が続いていると仕事の効率を下げることにもなりかねません。
睡眠不足については様々な意見がありますが、以前「睡眠不足で仕事を台無しにしないために」という記事でも取り上げたように、睡眠不足により仕事の効率が下がることになってしまう場合もあります。
食事の偏りは身体的な健康に影響を与えてしまいます。
体調を崩してしまっては仕事どころではなくなり、会社側としても急に従業員が病気になってしまってはダメージを受けてしまします。
また、通勤でストレスを感じてしまっていては会社に行くのが億劫になる、ちょっとしたことでストレスを感じやすくなるなど、さまざまな影響が出てきてしまいます。
このように通勤時間によって心身ともに健康な状態が保てないこともあります。
通勤時間を短くし、仕事の効率を上げることは、企業側にも社員側にも大きなメリットがあるのではないでしょうか。

通勤時間を短くするために

会社側が提供できる方法の1つとして、会社支給の住宅手当をアップするという方法が考えられます。
会社がある場所はほとんどが交通の便が良い場所にあり、近くに住むとなるとそうしても家賃が高くなってしまいます。
そこで会社から住宅手当を支給し通勤時間を短くすることで上記のような健康への影響は少しでもなくなるのではないでしょうか。
「産業保健新聞」を運営しているドクタートラストでは、通勤時間が短いほど住宅手当が増す方式を取っています。
結果として会社近くに住む社員が増えました。
電車が動かないなどの運行障害の影響も最小限に抑えられ、さらに災害時の安全な帰宅という面でもプラスの効果が大きいと思われます。
健康に働ける環境づくりをすることで、社員のモチベーションも上がり結果的に会社全体の利益に繋がる可能性もあります。
「住宅手当」というと福利厚生という側面が強調されがちですが、実は社員の健康や生産性にも大きく関わる「健康投資」の1つとして考えていくと良いかもしれません。

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