パワーハラスメントの発生状況
都道府県労働局における職場のいじめ・嫌がらせに関する相談(なかには、必ずしもパワーハラスメントとはいえない事案も含む)は増加傾向にあり、平成24年度以降、すべての相談の中でトップで、平成28年度の相談件数は、70,917件と全体の相談件数の22.8%も占めています。
また、嫌がらせ、いじめ、または暴行を受けたことによる精神障害の労災認定件数も増加傾向にあり、平成28年度においては74件にのぼっています。
厚生労働省が平成24年度に引き続き実施した「平成28年度職場のパワーハラスメントに関する実態調査」(以下「実態調査」という)の結果によれば、従業員向けの相談窓口で従業員から相談されたテーマのうちパワーハラスメントが32.4%で最も多く、
過去3年間に1件以上パワーハラスメントに該当する相談を受けたと回答した企業は36.3%、
過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがあると回答した従業員は、32.5%でした。
パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組状況
「平成28年度職場のパワーハラスメントに関する実態調査」の結果によれば、パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組を実施している企業は52.2%です。
従業員1,000人以上の企業の実施率が88.4%である一方、従業員99人以下の企業の実施率が26.0%と、企業規模が小さくなると実施率は相対的に低くなるものの、平成24年度に行われた同調査結果と比較すると、すべての従業員規模の企業で割合が高くなっています。
また、パワーハラスメントに限らず、従業員向け相談窓口を設置している企業は73.4%です。
こちらも、企業規模が小さくなると設置率は相対的に低くなるものの、平成24年度に行われた調査結果と比較するとすべての従業員規模の企業で割合が高くなっています。
社外相談窓口の活用の有効性
産業医契約中の企業様とお話していると、大企業様は社内通報制度やパワーハラスメント相談窓口を数年前から設置・従業員様への周知も済んでいるという場合が多いのですが、中小企業様ですと、パワーハラスメントの予防・解決に向けた取組はしてない、もしくは、人事総務部署の方が取り敢えずの窓口となるが、相談に備えて何も準備はできていないので、実際に相談がきたらどうしたら良いか……というケースも伺います。
多くの企業様が少数精鋭での運営のなか、パワーハラスメントについても追加で対応していくことは非常に大変かと思います。
弊社では、ハラスメント(パワーハラスメント、セクシュアルハラスメント、モラル・ハラスメント等)や、社内の人間関係、健康についてなど、企業で働くうえでのお悩みを、弊社正社員の医療職(保健師・精神保健福祉士)にメール・電話で直接紹介できる外部相談窓口プランもご用意しております。
医療職ならではのアプローチが取れ、企業様にも相談内容をフィードバック可能なサービスですので、よろしければお問い合わせください!