職場環境の充実は、毎日仕事を行ううえでとても重要な要素です。
たとえば、罵声の飛び交う職場では、自分に対する叱責でなくても雰囲気が悪くなり、仕事のモチベーションにも関わるものです。
ハラスメントにはさまざまなタイプがありますが、パワーハラスメントとはどのようなものなのか、皆さんご存知でしょうか?
パワーハラスメントとは?
パワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える、または職場環境を悪化させる行為をいいます。
パワーハラスメントという言葉は、上司から部下へのいじめ・嫌がらせをさして使われる場合が多いですが、先輩・後輩間や同僚間、さらには部下から上司に対して行われるものもあります。
パワハラととらえられる指導
わかりやすい最たるものは、叩く、蹴るなどの身体的暴力です。
ほかにも大声で罵倒するなどの威嚇的な行為や、大勢の前で周りに聞こえるように注意すること(内容による)、長時間立たせるなど身体的苦痛を与えることや、不適切な言葉、表現(身体的に危険を感じさせるような発言、雇用を脅かすような発言、人格を傷つけるような発言)などもパワーハラスメントととらえられるものです。
パワハラにならない適切な指導を
業務の適正な範囲を超えないように、相手のプライドを傷つけないよう、周りの社員の前ではなく小部屋などで一対一で指導を行う配慮が大切です。
問題となる具体的な行動や内容に焦点を絞り、業務上の指摘をするにも感情的にならないように心がけましょう。
また、具体的にどのように改善すべきかを伝え、部下にどのように伝わったか確認すると、今後の仕事への向き合い方が明確になり、お互いにとって良い指導となるのではないでしょうか。
発生してしまった場合の対応
現在は義務化されてはいませんが、ほかのハラスメントと同様、事業者には対策を講じることが求められています。
プライバシーの保護を考慮した相談窓口を設け、中立的な立場で対応を行いましょう。必要がある場合には、第三者の視点から事実確認を行うことも良いでしょう。
パワーハラスメントと言われないためには上記のような心がけが大切ですが、日頃の信頼関係も重要です。
同じことを言っていても、日頃ハラスメント的な言動を行う人から言われることと、常日頃信頼を勝ち得ている人から諭されるのとでは大きな違いです。職場環境を良好なものにし、健康で生き生きと働けることを目指しましょう。