誰でもエンジニアに?ノーコード・ローコード開発

皆さんエンジニア業務というとどんなものを想像されるでしょうか?
暗い画面に黙々とコードを打ち込んだり、専門用語が飛び交って何を言っているのか意味不明だったり……。
だいたい合っており、非エンジニアからは「よくわからないけどエンジニアはなんかすごそうだ」と思われることがしばしばあります。

IT 技術者不足で需要の高まるノーコード・ローコード開発

皆さんの職場でも「あの業務は専門的な知識が必要だから〇〇さんに」、「難しそうだから〇〇さんに」という場面は少なくないでしょう。
具体的には社内のデータベースからデータを抽出・集計などでは、エンジニアにその業務を依頼するのが普通かもしれません。
一方、経済産業省が2019年に公表した「-IT需給に関する調査-調査報告書」によると、2030年には約79万人のIT人材不足になるとされています。
本発表でのIT 人材とはいわゆる本職のエンジニアを指しているようで、普段開発業務に従事していない方は含まないようです。
こうした状況もあり、業務を依頼されたエンジニアは本業をこなしつつ、他部門などの依頼にも対応するなど、どんどん仕事が溜まっていってしまいます。
最悪の場合、嫌気がさして離職……なんてことも。
こうした状況を解決するうえで役立ちそうなのが、「ノーコード・ローコード開発」の導入です。

ノーコードは「No code」

ノーコード開発とは、コードを一切に書かずにアプリ開発ができる優れものです。
ノーコード開発では、PowerPointを操作するように、用意されたパーツをドラッグアンドドロップで配置・レイアウト調整を行い、配置したパーツに何をさせるか(データを表示させる・画面遷移をする)などの命令を指定するだけでアプリケーションができます。
開発者でない方はNintendo Switchの「ナビつき! つくってわかる はじめてゲームプログラミング」を想像してもらえればと思います。
ただし、提供される機能以上のことはできないのであまり複雑な開発には向いていません。
また、サービス提供元の環境で動作させるので、企業のルールによってはそもそも利用が不可能なこともあります。

ローコードは「Low code」

一方のローコード開発とは、ノーコードを拡張可能にしたもので、コードを書く必要はありますが機能を細かくカスタマイズできます。
令和2年度に神戸市がオープンした「特別定額給付金の申請状況等確認サービス」はMicrosoft社の「Microsoft Power Platform」で作られています。
このサービスはコールセンターの負荷を大幅に削減する事に成功しています。
開発期間は1週間、ほぼ一人で完成させているようです。
通常の開発であれば仕様を決めて画面を決めてデータ構造を……といったステップを色んな人と調整しながら進めるので1週間ではとても無理そうです。
この方は元々エンジニア経験のあるようですが、それでも早すぎです。

さいごに

ノーコード開発やローコード開発はは、今まさに迎えている DX 時代への最適なソリューションになり得る可能性があります。
業務のわかる人が自らシステム化を行い、自動化・効率化が実現された事例が増えています。
こうしたツールが業務効率化や生産性向上に寄与することを願います。

<参考>
経済産業省「-IT需給に関する調査-調査報告書」

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山下 潤株式会社ドクタートラスト

投稿者プロフィール

この道15年のWEBエンジニアです。
一方で、産業保健業界ではまだまだ新米です。
エンジニアリング力で産業保健業界の情報収集・発信に努め、業界の認知度向上・発展のお手伝いをしていきます。

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