BCP、BCMをご存知でしょうか
(1) BCP:事業継続計画(Business Continuity Plan)
企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合に、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
(2) BCM:事業継続マネジメント(Business Continuity Management)
リスク発生によって生じる事業の中断に対し、必要なサービスレベルを戦略的に決定し、事業の継続を確保する経営管理手法のことです。
具体例
たとえば、大地震によって電力供給がストップしてしまったら……。
事業継続が困難になってしまうことは、容易に想像できるでしょう。
そうしたときのことを想定し、あらかじめ自家発電機を用意しておくなども、BCP対策のひとつです。
リスク(大規模災害など)に見舞われた場合、すべてに対して平時と同じ環境で対応するというのは、難しいことです。
「ここまでは後回しにしても、ここだけは守る」といった取捨選択が必要になってきます。
また、管理監督者が迅速に出社し、指示出しをして乗り切る、といったことができれば何よりですが、それができる保証はありません。
そのため、管理監督者が不在であっても対応できるような、ルール・マニュアルをあらかじめ策定しておきましょう。
BCP、BCMの策定を
今年は6月に大阪北部地震、次いで平成30年7月豪雨が発生しました。
いつどのような災害が発生しても不思議ではありません。
災害に直面しでも慌てふためくことがないように、BCP、BCMを策定しておくことを強くお勧めします。
BCP、BCMを策定するためには、情報収集・入念な準備が必要となります。
その第一歩として、衛生委員会などを通じ、リスク発生時には何を優先すべきか? といった議論をされてみてはいかがでしょうか。
リスクの例
疫病、地震、火災、洪水、サイバーテロ、サボタージュ(内外の脅威)、台風または大きな嵐、停電、テロリズム、窃盗(内外の脅威、重要な情報及び物品)、基幹システムの偶発的故障など
BCP、BCMの策定と合わせて、「防災対策」もお忘れなく!
ドクタートラスト運営「衛生委員会ハンドブック」では、衛生委員会資料「企業の防災対策」を公開していますので、ご活用ください。
<参考>
・ 「中小企業BCP策定運用指針」(中小企業庁)
・ 「策定していますか、BCP」(産業保健新聞)
・ 「オフィスの災害対策を2つの視点からみる」(産業保健新聞)